高気密住宅のカビ対策!施工ミスを防ぐポイントとは?

新築やリフォーム後の住宅で、カビの発生が問題となるケースが増えています。特に高気密・高断熱住宅では、結露や湿気が原因でカビが発生しやすくなります。こうしたカビトラブルは、健康被害や建物の劣化を引き起こす可能性があり、早期の対策が求められます。

この記事では、建築中から引き渡し後までの各段階で発生するカビトラブルの原因と対策を詳しく解説します。また、高気密住宅におけるカビ対策や、施工ミスを防ぐためのポイント、カビ検査の重要性についても取り上げます。さらに、結露対策としてのリフォーム方法や、カビの再発を防ぐ施工方法についても紹介します。

この記事を読むことで、カビトラブルを未然に防ぎ、健康で快適な住環境を維持するための知識と対策を身につけることができます。建築業者や施主の方々にとって、実践的で役立つ情報を提供します。

1. 建築中に発生するカビトラブルの実態と対策

建築中の現場は、材料がむき出しで雨風にさらされやすく、カビが発生するリスクが非常に高い環境です。適切な管理が行われていないと、完成後に構造内部でカビが繁殖し、見えない箇所で深刻なダメージを与えることもあります。ここでは、建築中のカビ発生の原因と、それに対する予防と対応の方法について詳しく解説します。

1-1. 建築中にカビが発生する主な原因とは?

建築現場では、雨天時の工事、断熱材や木材の保管環境の不備、そして適切な乾燥処理がされないままの仕上げ作業など、さまざまな要因が重なってカビが発生します。とくに、柱や梁などの構造木材は湿気を吸収しやすく、風通しの悪い現場では乾燥しづらいため、カビの温床になりやすいのです。

たとえば、梅雨時期に屋根ができる前の段階で雨が降ると、構造材が水を吸ってしまい、内部まで湿ってしまいます。その状態のまま工事が進むと、乾燥が不十分なまま内装材で覆われてしまい、後に内部でカビが繁殖します。さらに、断熱材や石膏ボードなどの吸湿性の高い材料も、保管環境が悪ければカビが生える要因になります。

建築現場では「見えない部分の品質管理」が重要です。外壁や内装で隠れてしまう前の段階で、きちんと乾燥ができているか、湿気がこもっていないかを確認する必要があります。

1-2. 工事中にカビを発見した際の適切な対応方法

万が一、建築中にカビを発見した場合は、早急な対応が求められます。まずはカビが発生している範囲を確認し、木材や下地材が腐朽していないかをチェックします。表面のカビであれば専用の除去剤で処理可能ですが、内部にまで浸透している場合は、該当部材の交換が必要になることもあります。

また、再発防止のためには、現場全体の通気性と乾燥状態を改善することが重要です。仮設の換気システムを導入したり、工期を調整して天候の良い日に乾燥作業を行うといった配慮が求められます。

最近では、工事中のカビ検査を行う業者もあり、第三者の目で客観的にチェックしてもらうことがリスク回避につながります。施主としても、定期的に現場を見学し、カビや湿気の気配がないかを確認しておくと安心です。

2. 竣工前のカビ検査の重要性とその方

住宅の完成直前は、建物の品質を確保するための最終チェックが必要な重要なフェーズです。その中でも見落とされがちなのが「カビの有無」。見た目に問題がなくても、目に見えない壁内部や床下にカビが潜んでいることは珍しくありません。竣工前にカビの有無を確認することで、後のトラブルを未然に防ぐことができます。

2-1. 竣工前にカビ検査を行うべき理由

竣工前にカビ検査を行う理由は、主に3つあります。1つ目は、施工中に発生したカビを発見できること。工事期間中に雨が降ったり、現場管理が不十分だったりすると、壁や床下にカビが発生している可能性があります。完成後に見えなくなる部分は、今しか確認できないのです。

2つ目は、施主との信頼関係を構築できることです。施主が引き渡し後にカビを発見した場合、工務店に対する不信感が一気に高まります。事前に検査を実施して「問題なし」という証明があれば、安心して引き渡しができます。逆に、万が一カビが見つかった場合でも、引き渡し前に対応すれば信頼は損なわれません。

そして3つ目は、後々のクレーム防止です。カビは時間が経つほど広がりやすく、補修費用も高額になる傾向があります。竣工前の時点で発見しておけば、最小限の手間とコストで対応できるのです。これにより、顧客満足度を高めつつ、トラブルを未然に防ぐことができます。

2-2. カビ検査の具体的な手法と信頼できる業者の選び方

カビ検査にはいくつかの手法があります。最も一般的なのは「目視検査」と「においによる判別」です。しかし、これだけでは隠れたカビまでは発見できません。そのため、近年は「空気中の浮遊菌の測定」や「表面採取による培養検査」が広く使われています。

空気中の菌を専用の装置で採取し、どの種類の菌がどれほど存在するのかを解析することで、目に見えないリスクも数値で把握することができます。また、壁や床などの表面をスワブ(綿棒)で拭き取って培養し、カビの種類と繁殖度合いを調べる検査も有効です。

こうした検査を依頼する場合、重要なのは信頼できる業者を選ぶことです。建築知識に加え、微生物学的な知識や検査実績が豊富な業者が理想です。また、検査だけでなく、再発防止の提案や、必要な対処方法についてもアドバイスしてくれる業者だと安心です。ネットの口コミや施工実績、法人向け対応の可否などを確認し、納得のいく業者を選びましょう。

3. 引き渡し後に発生するカビクレームとその対応策

引き渡しが終わり、新生活が始まって間もなくカビが発生するというケースは少なくありません。その場合、施主は「施工ミスでは?」と感じることが多く、工務店側にとっても大きなクレームに発展する恐れがあります。ここでは、引き渡し後に起きるカビトラブルの原因と、対応策について詳しく解説します。

3-1. 引き渡し後にカビが発生する原因とリスク

カビは温度・湿度・栄養分の3要素が揃えば短期間でも繁殖します。とくに引き渡し直後の新築住宅は、乾燥が不十分な部分があったり、密閉性が高く換気不足になりやすいため、カビが生えやすい条件が整ってしまうことがあります。

よくあるのが「クロスの裏にカビが発生していた」というケースです。これは下地となる石膏ボードや断熱材が湿気を帯びていた場合に起こります。また、北側の部屋や風通しの悪い押し入れ、床下などの目に見えない場所もカビの温床になります。さらに、高気密高断熱住宅では、冬場の結露が原因で壁内に湿気がたまり、気づかぬうちにカビが広がることもあります。

このような状態が長期間放置されると、住宅の劣化を早めるだけでなく、住人の健康に悪影響を及ぼす可能性があります。アレルギーや喘息、カビ毒による体調不良など、健康被害が出ることもあり、クレーム対応が遅れると信頼問題にも発展します。

3-2. カビクレームに対する工務店の適切な対応方法

引き渡し後に施主からカビの報告を受けた場合、工務店は迅速かつ丁寧に対応する必要があります。まず大切なのは、現地調査をすぐに行い、カビの発生場所・範囲・原因を的確に特定することです。目視だけでなく、湿度計測やカビ検査なども活用し、科学的根拠に基づいた調査を行いましょう。

次に、原因に応じた除去と再発防止策を講じる必要があります。カビを除去する際は、人体に安全な専用除菌剤を使い、素材を傷めない方法で施工することが重要です。また、単にカビを除去するだけでなく、なぜカビが発生したのか、その原因を根本から改善しなければなりません。

たとえば、換気不足が原因であれば、換気扇や通風孔の設置を提案する必要がありますし、断熱施工の不備が原因であれば、断熱材の再施工も視野に入ります。さらに、再発防止のためには防カビ処理を施すことが推奨されます。

そして、施主への対応も丁寧に行いましょう。誠意を持って説明し、経過報告をこまめに行うことで、信頼の回復につながります。施工保証制度を活用し、無償対応できる範囲を明示しておくと、安心感も増します。

4. 高気密住宅におけるカビ対策のポイント

高気密住宅は省エネ性能が高く、快適な住環境を実現できる一方で、換気不足による湿気の滞留がカビの温床となる危険性を孕んでいます。断熱性能を高めるために隙間をなくす設計は、外気との通気性が低くなるため、適切な換気と湿度管理を怠ると、室内外の温度差で結露が発生し、カビが生える原因となります。ここでは、高気密住宅でのカビ対策を具体的に紹介します。

4-1. 高気密住宅でカビが発生しやすい理由

高気密住宅では、外気との空気交換が極端に少なくなるため、室内の湿度が上昇しやすくなります。特に、冬場に暖房を使用すると、室内外の温度差で窓や壁内部に結露が発生し、その水分が断熱材や壁紙裏に浸透してカビが繁殖します。

また、24時間換気システムを設置していても、フィルターの目詰まりや設計の不備で換気が機能していないケースも多く見られます。さらに、調理や入浴によって発生する湿気が排出されず、特にキッチンや脱衣所、寝室などの密閉空間に湿気がこもりやすいのです。

新築直後は建材に含まれる水分が完全に抜けていないこともあり、初期段階での湿度管理が不十分だとカビが根を張りやすくなります。見た目には問題がなくても、壁の裏側や床下など、見えない部分でカビが繁殖している可能性があるため注意が必要です。

4-2. 高気密住宅での効果的なカビ予防策

高気密住宅のカビ対策で最も重要なのは、適切な換気と湿度管理です。まず、24時間換気システムを確実に作動させ、定期的にフィルターを清掃することが基本です。換気扇の吸気・排気バランスも確認し、常に空気が循環する状態を保ちましょう。

また、室内の湿度は常に50〜60%を維持するのが理想です。冬場は加湿しすぎず、湿度計を設置して目視管理することをおすすめします。浴室やキッチンなど湿気の多い場所では、強制換気を行うことや、断熱強化・防露処理を施した窓や壁材を採用することで、結露の発生を抑えることが可能です。

新築時には、建材の乾燥期間を十分にとることも大切です。建築中に発生した湿気を完全に排出せずに仕上げに進むと、カビの温床になってしまいます。引き渡し前のカビ検査も併用し、内部の状態を数値で把握することが安心につながります。

さらに、防カビ剤を使用した建材の導入や、施工時に防カビ処理を施すことで、カビの発生を長期的に抑制することができます。こうした対策を講じることで、高気密住宅でも清潔で快適な住空間を実現できます。

5. カビの再発を防ぐための施工方法と注意点

一度カビを除去しても、根本原因に対処していなければ再発する可能性は高いままです。特に住宅の内部構造にカビの菌糸が残っている場合、表面的にきれいになっていても時間とともに再び繁殖します。ここでは、カビの再発を防ぐための具体的な施工方法とその際に注意すべきポイントを詳しく解説します。

5-1. カビの再発を防ぐための施工上のポイント

カビ再発防止のためには、湿気を取り除く設計とカビの好む環境を作らない施工が基本です。まず、断熱と気密を高める施工をした際には、必ずそれに見合った換気計画をセットで設計します。例えば、床下や壁内の通気を確保すること、外気との温度差が生じる箇所に結露対策を講じることなどが挙げられます。

また、建築中には構造材や断熱材の乾燥状態を十分に確認し、湿っている状態で施工を進めないことが重要です。特に梅雨時期や冬季などは、乾燥期間をしっかり設ける必要があります。急いで仕上げ工事を進めると、内部に湿気がこもり、カビの原因になります。

さらに、カビが発生しやすい場所(押し入れ、浴室まわり、北側の部屋など)には、防カビ性の高い塗料や建材、防湿シートを活用することも効果的です。素材選びから設計、施工まで一貫して湿気に強い住宅を意識することで、再発を防ぐ家づくりが可能になります。

5-2. 防カビ処理の種類とその効果的な活用法

防カビ処理にはさまざまな種類がありますが、大きく分けると化学的処理と物理的処理に分類されます。化学的処理は、防カビ剤を噴霧・塗布する方法で、壁や床、天井などの表面にカビの発生を抑える膜を作ります。市販の簡易スプレーでは効果が一時的なものが多いため、施工専門業者が使う高濃度・高浸透性の専用剤が推奨されます。

たとえば、カビバスターズの「MIST工法」のように、素材を傷めずにカビを根こそぎ除去し、その後に防カビコーティングを行う方法は、効果と安全性の両方を兼ね備えています。特に木材や石膏ボードなど吸湿性の高い素材に対しては、カビが深部まで浸透している可能性が高いため、表面処理だけでなく内部への対策が不可欠です。

物理的処理では、壁内の通気層の確保や、床下換気口の設置など、カビが好む湿潤環境を構造的に改善する手法が取られます。これにより、自然と湿気がこもらない環境が整い、防カビ剤の効果をより長持ちさせることができます。

また、防カビ処理後は、定期的な点検と再処理の計画を立てておくことも重要です。防カビ効果は永続的ではないため、環境に応じて適宜メンテナンスを実施することが、カビの再発を確実に防ぐポイントとなります。

6. カビ検査を業者に依頼する際のポイント

カビ問題を未然に防ぎ、または早期に発見するためには、専門のカビ検査業者に依頼することが非常に有効です。目に見えないカビの兆候を見逃さず、正確に評価してくれるプロの視点は、施工業者にとっても施主にとっても安心材料となります。ここでは、信頼できるカビ検査業者を選ぶためのポイントと、検査の流れについて解説します。

6-1. カビ検査業者を選ぶ際のチェックポイント

信頼できる業者を選ぶためには、まず「実績と専門性」を確認することが基本です。住宅や建築物のカビに精通しているか、建築・建材の知識を持っているかどうかが大きなポイントになります。また、単なるクリーニング業者ではなく、検査・分析・提案まで一貫して対応できる専門会社を選ぶべきです。

次に、「検査方法の明確さ」も確認しましょう。検査内容や測定方法、報告書の内容が明文化されていて、素人にも分かりやすい説明ができる業者は信頼性が高いです。特に、空気中の菌を測定するエアサンプラーや、表面採取用のスワブ検査、ATP検査などの科学的な手法を取り入れているかも重要です。

さらに、「アフターフォロー体制」も見逃せません。検査後に防カビのためのアドバイスを行ってくれるか、必要に応じて除去作業や再検査が依頼できる体制かどうかもチェックしましょう。実際の口コミや紹介、法人契約実績などから信頼度を確認すると安心です。

6-2. カビ検査の流れと費用の目安

カビ検査の一般的な流れは、まず現地調査の予約を行い、専門スタッフが訪問して目視チェックと計測を行います。次に、必要に応じて空気中の菌の採取や壁の表面・内部からのサンプリングを行い、ラボで培養・分析します。検査後には、報告書が作成され、カビの種類、発生範囲、繁殖リスクなどが明示されます。

費用の目安は、簡易検査であれば1〜3万円程度、詳細な分析付きの検査になると5〜10万円程度が相場です。範囲が広かったり、高度な調査が必要な場合は10万円以上になることもありますが、後のクレームや補修費を考えれば、早期対応の投資として非常に価値のある出費といえます。

検査結果に基づいて、必要であれば除去・防カビ施工への移行が提案される場合も多く、ワンストップで対応してくれる業者だと、よりスムーズに問題解決が可能です。

7. 建築業者向けのカビ診断とその活用方法

カビ問題は住宅の品質を左右する重要な要素であり、建築業者にとっては顧客満足度やクレーム回避の観点からも非常に重要なテーマです。専門業者によるカビ診断を活用することで、施工精度の確認や、将来的なリスクを軽減することができます。ここでは、建築業者にとってのカビ診断の意義と、その効果的な活用法を紹介します。

7-1. 建築業者がカビ診断を行うメリット

建築業者がカビ診断を導入する最大のメリットは、施工段階での「品質の見える化」ができることです。カビの発生リスクが高い箇所を客観的に診断し、数値や結果として提示することで、施主に対して安心感と信頼性を提供できます。これは、住宅の引き渡し時に「カビなし診断書」を付けることで、トラブル発生時の責任問題を回避できる大きな武器になります。

さらに、施工中の湿気対策や換気計画の見直しなど、実際の設計や施工に反映できるフィードバックが得られることもメリットです。特に、現場監督や職人が気づかない「隠れたリスク」を専門的に見つけ出せる点で、施工品質の底上げにもつながります。

また、カビ診断をサービスの一部としてパッケージ化し、施主へのアピール材料とすることで、他社との差別化を図ることが可能です。「防カビ住宅」や「健康住宅」といった訴求軸を強化する材料にもなります。

7-2. カビ診断結果を活用した施工改善策

診断結果を活用することで、より精度の高い施工改善が可能になります。例えば、床下の湿度が高いという診断結果が出た場合、防湿シートや床下換気扇の追加設置、断熱材の再配置など具体的な改善策を講じることができます。また、壁内の湿度や温度のデータが得られると、換気計画や断熱施工の調整にもつながります。

さらに、カビが見つかった際の除去処理や、予防処理(防カビ施工)の計画も明確になります。こうした改善策はすぐに実施できる内容だけでなく、次回以降の設計・施工基準の見直しとしても活用可能です。

カビ診断のデータは社内マニュアルや施工品質管理の資料としても使えるため、長期的な視点で見ても建築会社の施工精度向上や顧客対応力の強化に大きく貢献します。

8. 結露によるカビ発生とリフォームによる対策

住宅内のカビ発生原因として非常に多いのが「結露」です。とくに冬場には、外気との温度差によって窓や壁面に結露が発生しやすく、その水分がカビの繁殖を助ける温床となります。結露は住宅性能の問題に直結するため、断熱や換気の見直しが必要です。ここでは、結露によるカビの発生メカニズムと、効果的なリフォーム方法について解説します。

8-1. 結露がカビを引き起こすメカニズム

結露は、室内の暖かく湿った空気が冷たい窓や壁、天井に触れることで発生します。空気中に含まれる水分が冷やされ、飽和状態を超えると水滴として現れるのが結露です。この現象は、断熱性の低い窓枠や壁、天井などで特に発生しやすく、湿気がたまることでカビが生えやすくなります。

また、結露は目に見えるガラス面だけでなく、壁内部や床下といった見えない場所でも発生します。特に断熱材の施工が不十分な場合や、気密性が高いにも関わらず換気が不足している場合は、壁内結露が生じやすくなり、発見が遅れることがあります。

このような見えない結露によってカビが繁殖すると、壁の内部が腐朽したり、アレルゲンが空気中に拡散され、住人の健康に深刻な影響を及ぼすこともあります。特に喘息やアレルギー体質の方がいる家庭では、結露対策は必須の項目です。

8-2. 結露対策としてのリフォーム方法とその効果

結露を防ぐためのリフォームには、断熱性能の向上と換気改善の両面からの対策が求められます。まず有効なのが「断熱リフォーム」です。たとえば、単板ガラスから複層ガラス(ペアガラス)やLow-Eガラスへの交換、断熱材の追加施工、外壁の断熱リフォームなどがあります。

窓やドアなどの開口部は、熱の出入りが激しいため、ここに断熱性能の高い素材を採用することで、結露の大幅な抑制が可能です。また、内窓を追加する「二重窓化」も、コストパフォーマンスが高く結露防止に効果的です。

次に重要なのが「換気リフォーム」です。24時間換気システムの新設や、既存換気の風量・レイアウトの見直しを行うことで、室内の湿気を効率よく排出できるようになります。浴室やキッチンなど、湿気の発生が多い場所には局所換気扇の強化やタイマー機能付きファンの導入もおすすめです。

さらに、調湿機能のある内装材(珪藻土、漆喰など)を使用することで、日常的な湿度のバランスを整えることも可能です。これらのリフォームは、快適な住環境の実現だけでなく、住宅の長寿命化にもつながります。

9. 施工ミスが原因で発生するカビとその防止策

住宅のカビ問題は必ずしも自然発生するものではなく、施工ミスが原因となっているケースも少なくありません。防湿・断熱の不備、換気計画の不足、材料の選定ミスなど、現場での小さなミスが積み重なることで、後に深刻なカビトラブルにつながります。ここでは、実際に多い施工ミスとその予防法について詳しく解説します。

9-1. 施工ミスによるカビ発生の具体例

代表的な施工ミスのひとつは、「断熱材の欠落・隙間施工」です。断熱材がしっかりと入っていない、あるいは隙間が生じていると、壁内に温度差ができて結露が発生しやすくなり、その湿気を栄養源としてカビが発生します。また、断熱材が湿った状態で施工されると、その水分が閉じ込められてしまい、カビが内部で繁殖することもあります。

もう一つ多いのが「気密処理の甘さ」です。高気密住宅では特に重要な項目ですが、配線・配管まわりの処理が不十分だったり、開口部のシーリングが甘いと、そこから空気が出入りし、結露の原因になります。とくにサッシやバルコニー周辺の施工ミスは要注意です。

さらに、「施工中の雨養生不足」もカビの原因となります。屋根や外壁が完成する前に雨が降ると、構造材や下地材が濡れてしまい、乾燥しないまま内装工事が進めば、内部にカビが生える危険性が高くなります。

9-2. 施工ミスを防ぐためのチェックポイント

施工ミスを未然に防ぐためには、施工管理体制の徹底と、現場でのチェックリストの運用が有効です。まず、断熱材は施工前後に写真を撮影し、施工記録として残すようにします。また、すき間の有無や濡れた材料の使用などをチェックする担当者を明確にし、責任の所在をはっきりさせることも重要です。

気密性能については、気密測定を第三者機関に依頼することで、数値として可視化できます。C値(相当隙間面積)を計測し、住宅性能評価の一環として取り入れることで、施工精度の向上と顧客への信頼性アップにもつながります。

また、雨養生については、上棟後に必ずブルーシートで覆う、工事日程を天候に合わせて柔軟に調整するなど、現場の工夫が必要です。万が一濡れた場合でも、乾燥のための時間をしっかりと確保し、含水率を測定してから次の工程へ進むべきです。

現場監督や大工など、全員が「カビは施工次第で防げる」という意識を共有することで、根本的な予防につながります。こうした取り組みは、最終的に品質の高い住宅づくりと顧客満足度の向上に直結します。

10. カビトラブルを未然に防ぐための総合的な対策

住宅におけるカビトラブルは、単一の原因によって発生するのではなく、設計・施工・管理・住まい方の全ての段階で複数の要因が絡み合っています。そのため、カビを未然に防ぐには、包括的な視点からの対策が必要です。ここでは、設計段階から完成後の管理まで、カビトラブルを回避するための総合的なポイントを紹介します。

10-1. 設計段階からのカビ対策の重要性

住宅のカビ対策は、設計段階から始まっています。とくに高気密・高断熱住宅では、外気との通気が限られるため、室内で発生する湿気を排出する換気計画が極めて重要になります。建築設計の段階で、24時間換気システムの配置や、通風が得られる間取りの工夫、調湿性のある内装材の選定などを盛り込むことがカビ対策の第一歩です。

また、日射取得と遮蔽のバランスを取ることで、部屋の結露リスクを下げる設計も可能です。例えば、南面に大きな窓を設けて日中に室温を上げ、北面の窓は断熱性を強化するなど、気候や地域性に応じたプランニングが求められます。

さらに、断熱と気密の両立が設計の段階で整っていないと、施工後に結露が起きやすくなり、カビの温床になります。断熱材の配置、気流止め、気密テープの施工箇所など、詳細図に落とし込んでおくことで、現場でのミスを減らせます。

10-2. 継続的なメンテナンスとカビ予防のポイント

住宅は引き渡し後の住まい方次第でもカビのリスクが大きく変わります。換気扇をきちんと稼働させる、浴室やキッチンなどの湿気をこまめに排出する、家具を壁から少し離して空気の流れを作るなど、日常生活の中での工夫がカビ対策には有効です。

また、定期的なメンテナンスも欠かせません。フィルターの掃除、24時間換気の点検、床下や天井裏の点検などを習慣づけることで、初期段階のカビ兆候を早期に発見できます。とくに築5年以内の点検は重要で、この期間に多くの隠れた問題が表面化することが多いためです。

さらに、防カビコーティングや除湿器の設置、外壁の防水処理なども定期的に実施することで、住宅全体の耐久性を高めることができます。カビを完全に防ぐことは難しいものの、「カビが発生しにくい状態」を維持するための努力が、住宅の健康と住人の安心につながるのです。

設計・施工・管理・住まい方という4つの視点をつなぐこと。それが、カビトラブルを未然に防ぎ、快適で安全な住環境を長く維持するための鍵となります。

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