大阪・外国人住宅のカビ対策ガイド|換気システム別の予防法

問題提起
関西の外国人住宅や大使館関係者の住居では、高温多湿な気候と住宅構造の相性が悪く、換気システムの不備や床下・水回りの結露によって「見えないカビ」が被害を引き起こしています。

記事を読んで分かること
換気システム(第1〜3種)の選び方やメンテナンス方法、高湿度環境でのカビ発生メカニズム、MIST工法®など専門対策法、外国人向け業者選びのポイントが分かります。

記事を読むメリット
本記事を読むことで、カビによる健康リスクや物件価値低下を未然に防ぎ、安心して暮らせる住環境を保つための具体的な対策と専門家の見極め方が得られます。

1. 駐在員・大使館・領事館住居でのカビ発生事情

日本に駐在する外国人や大使館・領事館関係者が生活する住居では、一見すると新築同然の高級物件でも「カビ問題」が頻発しています。特に大阪など関西エリアでは湿気の多い気候が重なり、見た目では分からない床下や壁内部にカビが繁殖しやすい環境になっています。さらに、外国人居住者は日本独特の住宅構造や気候への理解が十分でない場合も多く、適切な換気や管理がされずにカビ被害が悪化することもあります。

1-1. 高級住宅に潜む“見えない”カビリスク

一戸建てや高級マンションなど、駐在員向けに提供される住居の多くは築年数が浅く、設備も最新のものが導入されています。しかし、建物が「気密性の高い設計」であるほど換気が不十分になりやすく、目に見えない場所で湿気がたまりやすくなります。特に押入れの奥やクローゼット、家具の裏、壁紙の裏側といった空気の流れが悪い場所ではカビがこっそり繁殖し、気づいたときには衣類や書類が変色・劣化しているという被害が後を絶ちません。

また、大使館や領事館の官舎では、耐震性やセキュリティを重視した建材や断熱素材を使用することが多いため、湿気を閉じ込める構造になっているケースもあります。日本の気候に慣れていない外国人にとっては、これらの見えないリスクを見抜くのは難しく、知らず知らずのうちに健康や財産に悪影響を及ぼしてしまうのです。

1-2. 海外赴任者・公邸関係者の健康被害事例

カビは単に見た目が不快なだけでなく、人体にも悪影響を及ぼします。とくに、アレルギー性鼻炎、喘息、皮膚炎などはカビが原因となることが多く、これらの症状は“原因不明の体調不良”として放置されがちです。特に抵抗力が低い子どもや高齢者にとっては深刻なリスクになります。

大阪市内のある駐在員住居では、梅雨の季節を境に子どもが咳を繰り返すようになり、医師の診断で「カビによるアレルギー性喘息」と判明した例もあります。壁裏に広がった黒カビが原因で、見た目には一切変化がなかったため、原因を突き止めるまでに時間がかかりました。

また、英語での説明や対応が可能な専門業者が少ないことで、駐在員本人や大使館の担当者が適切な相談先を見つけられず、問題が長引いてしまうことも珍しくありません。こうした健康被害を防ぐためには、早期のカビ発見と根本的な除去が必要です。

2. 関西・大阪エリア特有の気候と住宅特徴

関西地方、特に大阪は年間を通じて湿度が高く、梅雨や台風シーズンには90%近い湿度になることもあります。このような気候は、カビにとって非常に好都合な環境です。加えて、地域特有の住宅構造が湿気をためやすく、気づかないうちに家全体が“カビの温床”となってしまうリスクが高いのです。

2-1. 高温多湿な夏と住宅構造が招くカビ

大阪をはじめとする関西圏では、6月から9月にかけて高温多湿な日が続きます。気温が30度を超えることは日常的で、その上湿度が80%を超える日も少なくありません。こうした状況では、室内の冷たい部分に外気の水分が結露となって現れ、窓や壁の内部に水分が溜まる原因となります。

とくに鉄筋コンクリート造のマンションでは、壁が外気と接している部分で結露が発生しやすく、内部に断熱材が十分でない場合はカビが生えやすい構造となります。また、木造住宅では風通しの悪い設計やリフォームによる気密性の向上が仇となり、空気の流れが止まってしまうことがカビ繁殖を助長します。

これらの問題は、見た目では一切わからないため、湿度や気温の高い時期に体調が悪くなる、何かがカビ臭いといった“感覚的な違和感”を手がかりに対処することが重要です。

2-2. 床下・断熱が弱い構造で起こる結露問題

大阪周辺では、住宅の地盤の問題から床下が浅く作られることが多く、湿気がこもりやすい構造が一般的です。特に古い官舎や改築物件では、床下の換気が不十分だったり、防湿シートが敷かれていないなどの問題が多く見受けられます。

こうした床下空間では、外気温と室温の差によって結露が発生しやすく、そこに溜まった水分がカビの温床となります。加えて、断熱材が劣化していたり、隙間があると、冷たい空気が床下から室内に漏れ込み、より結露しやすい環境ができあがってしまうのです。

一度カビが繁殖すると、木材を腐食させたり、室内にカビ臭を充満させるなどの二次被害が起こります。さらに、床下に潜んだカビの胞子が室内に舞い上がることで、健康被害が発生するリスクも見逃せません。

3. 換気システム(第1種・第2種・第3種)の仕組みと違い

日本の住宅では「24時間換気システム」の設置が義務付けられていますが、その方式には主に第1種・第2種・第3種の3種類があります。カビ対策においては、この換気システムの選択と適切な運用が極めて重要です。しかし、実際にはこのシステムの仕組みを正しく理解せずに運用しているケースが多く、それがカビ被害の原因となっているのです。

3-1. 第1種換気:給排気制御型のメリットとデメリット

第1種換気とは、機械で給気・排気の両方を制御する方式です。給気・排気の流れを完全にコントロールできるため、気密性の高い住宅においても安定した空気の循環を保つことができます。特に温度や湿度の管理がしやすいため、高級住宅や省エネ住宅ではこの方式が採用されることが多いです。

また、熱交換器を備えたタイプであれば、外から入る空気の温度と湿度を調整しながら取り込むことができるため、エアコンの負荷軽減や結露の防止にもつながります。しかし、設備が複雑でメンテナンスも必要となるため、住居者がその仕組みを理解しないまま使い続けると、ダクト内に湿気や汚れが溜まり、逆にカビの発生源となるリスクがあります。

とくに、外国人駐在員のように住宅事情に不慣れな方が入居する場合、管理会社や住宅オーナーが設備の説明を十分にしないと、換気システムの性能が十分に発揮されず、健康被害や悪臭の原因になることがあります。

3-2. 第2/第3種換気との比較と導入基準

第2種換気は、機械で給気を行い、自然に排気されるタイプです。これは主に無菌室や手術室など、外部の空気を極力シャットアウトしたい施設に向いています。住宅で使われることは少ないですが、湿度の高い地域で誤ってこのシステムを採用した場合、排気が不十分になり、室内の湿気がこもることからカビのリスクが高まります。

一方、第3種換気は最も一般的な方式で、自然給気と機械排気を組み合わせたものです。コスト面では優れており、シンプルな設計ですが、外気の湿気がそのまま室内に入り込むため、梅雨や夏場の湿度管理には注意が必要です。また、気密性の高い住宅では自然給気口が塞がれやすく、思うように空気が流れなくなると、これもまたカビの原因となります。

このように、それぞれの換気方式には適した条件と使い方があるため、地域の気候や住宅の構造に合わせて最適な方式を選ぶことが重要です。特に大阪などの関西地域では、第1種換気の熱交換型を導入し、定期的な清掃と適切な運用を行うことがカビ防止に効果的とされています。

4. 換気システムが原因となる負圧や換気トラブル

住宅の換気は一見健康的な住環境を保つための手段ですが、設計や運用を誤ると「負圧」という問題を引き起こし、それがカビや悪臭の原因になります。とくに第3種換気を導入している住宅では、この負圧トラブルが発生しやすく、床下からの空気逆流や外部臭の侵入、さらには水回りの臭気が家中に広がるケースもあるのです。

4-1. 負圧による逆流・カビ臭の発生メカニズム

負圧とは、室内の空気圧が外よりも低い状態を指します。これは主に、機械排気だけを行い、自然給気が追いつかないときに発生します。結果として、外気が建物の隙間や床下、排水口など、あらゆる「空気の通り道」から室内に無理やり流れ込むのです。

このとき、床下にカビが繁殖していれば、その胞子や臭気が室内に持ち込まれ、空気清浄機を使っても消えない「カビ臭」の原因となります。特に玄関を開けた瞬間に“むわっとした匂い”を感じる場合、換気システムが負圧状態になっている可能性が高いです。

また、洗面所やトイレの排水口からも悪臭が逆流しやすくなり、異臭に悩まされる住居者が多く報告されています。これらは換気の基本である“給気と排気のバランス”が取れていないことに起因しており、根本的な見直しが必要です。

4-2. ダクトや熱交換器のメンテナンス不足が招く悪影響

換気システムの内部にはダクトやフィルター、熱交換器といった機構があり、これらは定期的な清掃が必要です。とくにダクト内部は湿気とホコリが溜まりやすく、放置しているとカビの温床になります。しかも、そこを通った空気が室内に供給されるため、知らぬ間にカビ胞子を吸い込んでしまうリスクが高まるのです。

熱交換器についても同様で、フィルターの目詰まりや結露による水分の蓄積がカビ発生の原因になります。駐在員住宅や官舎などでは、入居者がこのシステムの構造やメンテナンス方法を理解していない場合が多く、設備の劣化に気づかないまま放置されてしまうこともあります。

また、施工業者によってはダクトの配管設計が不適切で、空気の流れが悪くなる「死角エリア」が発生することもあります。こうした場所はカビにとって格好の繁殖場所となり、徐々に広がって家全体に悪影響を与えていきます。定期的な点検と、必要に応じた専門業者による内部清掃が、快適な住環境を保つ鍵となるのです。

5. 水回り・床下におけるカビの発生パターン

カビは水分と栄養源(ホコリや皮脂など)さえあれば、どんな場所でも繁殖しますが、特に水回りや床下は高湿度で換気が行き届きにくく、最も注意が必要なカビ発生ポイントです。外国人向け住宅や官舎でも、デザイン性や設備のグレードが高くても、この部分に問題を抱えているケースが少なくありません。

5-1. キッチン・浴室での結露と衛生リスク

キッチンと浴室は、日常的に水を使う場所であり、室内の湿度が急上昇する空間です。とくに浴室はシャワーや湯船で大量の水蒸気が発生するため、壁や天井に結露が生じやすく、タイル目地や天井の隅にカビが繁殖します。

また、浴室と一体型の換気乾燥機を設置していても、フィルターが詰まっていたり、定期的な内部清掃が行われていないと、湿気が排出されずに内部に溜まり、逆にカビの発生源となってしまいます。外国人の中には、こうした設備の使い方や掃除の習慣が馴染みのない方も多く、入居後にすぐカビに悩まされることもあります。

キッチンも例外ではありません。シンク下の収納や冷蔵庫の裏側、換気扇の周辺など、湿気と熱がこもりやすく、見落としがちな場所でカビが発生しやすいのです。カビは見えない場所から拡がっていくため、定期的な点検と適切な換気が必要です。

5-2. 床下換気不足による湿気の停滞とカビ繁殖

床下は外気と接する空間でありながら、構造上空気が流れにくい場所でもあります。とくに大阪を含む関西圏では、地盤の高さや敷地の制限から床下空間が浅く設計されることが多く、湿気がこもりやすい構造になりがちです。

このような環境下では、梅雨や台風後に床下に水がたまり、乾かないまま湿気が溜まることで、木材の腐朽菌やカビが発生します。最初は目に見えないレベルの被害でも、やがて床材の表面にカビが浮かび上がってきたり、畳やフローリングの裏に広がることがあります。

また、換気口の位置や数が不適切だと、空気が流れるはずの通路が機能せず、特定の場所だけ湿度が高くなります。特に北側の床下や、基礎構造の奥まった部分に湿気がたまりやすく、そこがカビの温床となるのです。

このような床下カビは、見た目には分かりにくいため発見が遅れがちですが、室内に異臭が漂ったり、アレルギー症状を引き起こすことでようやく気づかれることが多いです。カビの除去だけでなく、防湿シートの敷設や換気システムの見直しなど、構造的な対策も必要になります。

6. 外国人居住者が抱える言語・文化ギャップ

日本の住宅環境やカビの発生リスクは、外国人にとって非常に分かりにくいものです。特に欧米諸国では乾燥した気候が一般的で、住宅の気密性も高くないことから、日常生活でカビに悩まされる機会が少ない人も多くいます。こうした文化的な背景が、日本でのカビトラブルをより深刻なものにしてしまう要因となっています。

6-1. カビへの文化的認識の違いと受け止め方

多くの外国人は、カビが発生した場合、住居の構造に問題があると考えます。これは「換気=自然にまかせるもの」という前提があるためです。欧米では窓が大きく、通気性を重視した設計が一般的で、日本のような高温多湿な環境で“自分で換気や湿度管理をする”という考え方があまり浸透していません。

このため、日本で生活する外国人にとっては、「見えない場所にカビが発生しやすい」「結露は日常的に発生する」「エアコンや浴室乾燥機を積極的に使って除湿する」という生活習慣自体が馴染みのないものです。結果として、カビの発生に気づいても、「どうすればいいのか分からない」という状況に陥り、対応が遅れることになります。

また、カビによる健康被害や悪臭が出ても、それをどこに相談すればよいのかが分からず、管理会社やオーナーとのトラブルに発展することもあります。とくに英語が通じない業者とのやりとりは、誤解を生みやすく、解決までに時間がかかる原因となっています。

6-2. 英語対応業者選びのポイントと安心感

外国人居住者がカビ問題をスムーズに解決するためには、「英語での対応が可能な専門業者」を見つけることが非常に重要です。たとえば、現地での調査報告書を英語で提出できる、現場での説明や施工方法を英語で丁寧に伝えてくれる業者であれば、外国人居住者の不安も大きく和らぎます。

また、MIST工法®のように人体に安全な薬剤を使用し、施工時にも住民の安全に配慮してくれる業者であれば、駐在員本人はもちろん、帯同する家族の安心にもつながります。英語が堪能でなくとも、専門用語や工程の内容を分かりやすく伝えてくれる姿勢があるかどうかは、業者選びの大きなポイントです。

さらに、大使館や国際企業と提携している実績がある業者であれば、外国人のニーズや懸念を理解しており、文化的な違いによるミスコミュニケーションも最小限に抑えられます。このように、カビ対策においては「専門性」だけでなく「対応力」も非常に重要なのです。

7. 関西での実績ある対策法と専門業者選定

カビ問題は日々の予防だけでは完全に防げないケースも多く、根本的な解決には専門的な技術と知識が必要になります。特に関西エリアのように湿度が高く、建物の構造にも独特な傾向がある地域では、それに応じた対策が求められます。ここでは、実際に信頼できる業者の選び方と効果的な対策工法について解説します。

7-1. MIST工法®などプロによる工法とは?

MIST工法®は、カビを根こそぎ除去しつつ、素材を傷めないという特長を持った除カビ工法です。従来のように壁を削ったり漂白剤を使ったりする方法ではなく、カビの状態や対象素材に合わせて専用薬剤を調整し、ミスト状に噴霧することで深部まで浸透させ、分解・死滅させる手法です。

この工法は、木材や壁紙、布製品などデリケートな素材にも適応できる点が特徴で、官舎や歴史的建造物など、素材の保全が重視される建物にも安心して使用できます。薬剤は工業排水試験などの安全基準もクリアしており、小さな子どもや高齢者がいる家庭でも安心です。

また、施工後には防カビ剤による予防処理を行うため、カビの再発を防ぐ効果もあります。防カビ処理には抗菌効果を持続させる特殊な薬剤が用いられており、1回の施工で長期間効果が持続する点でも、多忙な駐在員や外国人家庭に向いています。

7-2. 対策スケジュールや保証制度の重要性

カビ対策を依頼する際には、単に「除去して終わり」ではなく、その後の再発防止まで考慮したスケジュール管理とアフターフォローが重要です。たとえば、初回の現地調査から施工、定期点検までを一貫して対応できる業者であれば、万が一のトラブルにも迅速に対応できます。

また、施工後の「保証制度」があるかどうかも確認ポイントです。信頼性の高い業者であれば、一定期間の再発保証や定期点検の案内を提供しており、長期的に安心して住まいを任せられます。とくにMIST工法®では、施工記録を写真や報告書で詳細に提出するため、英語での文書対応が必要な外国人顧客にも対応しやすいという利点があります。

カビ対策は一度の処理で終わるものではなく、居住環境の変化や季節ごとの湿度変動にも対応する必要があります。そのため、価格の安さだけで選ぶのではなく、総合的なサービス品質と実績、さらに国際対応力のある業者を選ぶことが、後悔のない選択につながります。

8. DIY予防・日常管理でできるカビ対策

専門業者の対処も重要ですが、日々の暮らしの中でできるカビ予防は、それ以上に重要です。特に駐在員住宅や外国人住居では、普段の生活スタイルの中で無意識のうちに湿気をためてしまう行動を見直すことが、カビ対策の第一歩になります。ここでは誰でもできる簡単なカビ予防術を紹介します。

8-1. 空気清浄機・エアコン・ドライ運転の活用法

梅雨や夏の高湿度シーズンには、エアコンの除湿機能(ドライモード)を積極的に活用しましょう。冷房と違い、ドライは湿気だけを除去してくれるため、室温があまり下がらず、体に負担も少ないのが特徴です。

さらに空気清浄機を併用することで、室内のカビ胞子をフィルターで捕集し、空気中に漂うリスクを減らすことができます。最近では、カビ菌にも対応した高性能HEPAフィルター付き空気清浄機も多く販売されており、長期滞在の外国人家庭にはおすすめです。

換気扇は浴室やトイレだけでなく、24時間換気のスイッチも常に“ON”にしておくことが重要です。音が気になるからといってオフにしてしまうと、湿気がこもり、一晩でカビが広がることもあります。エアコンの内部フィルターや排水口の清掃も忘れず行うようにしましょう。

8-2. 清掃頻度や換気タイミングの具体的アドバイス

まず、浴室や洗面所などの水回りは、使用後に必ず水滴を拭き取り、扉を開けて風を通すようにしましょう。カビの発生条件である「水分」を断つことが予防のカギです。床や壁の目地などに小さな黒ずみを見つけたら、すぐにアルコールスプレーなどで処理し、繁殖を防ぎましょう。

押入れやクローゼット内もカビが発生しやすい場所です。物を詰め込みすぎず、定期的に扉を開けて空気を入れ替えることが大切です。特に北側の部屋は湿度が高くなりやすいため、除湿剤を併用すると効果的です。

さらに意外と見落とされがちなのが、靴箱や家具の裏側などの「風が通らない場所」です。こうした場所には湿気が溜まりやすいため、重曹や炭などの湿気取りアイテムを設置したり、定期的に家具を動かして掃除することが推奨されます。

日常的なカビ対策を徹底することで、健康面のリスクを大幅に軽減できますし、住居を良好な状態で保つことにもつながります。特に言葉の壁がある外国人居住者にとっては、まずはこうした小さな習慣の積み重ねが、大きな安心につながるのです。

9. 施工例から学ぶ:成功事例と失敗事例

実際に関西圏で発生したカビトラブルと、その解決事例を見ることで、どのような対策が有効であったのか、逆に何が失敗だったのかが具体的に見えてきます。ここでは、カビバスターズが対応した事例をもとに、住環境改善のヒントを紹介します。

9-1. 帝塚山・西宮などでの床下カビ完全除去

大阪市内の高級住宅街・帝塚山にある一戸建て住宅では、長年の床下湿気が原因で、木材部分に黒カビが広がっていました。家主は外国人駐在員で、日本の床下構造についての理解が浅く、「床下が空洞になっている」という概念自体がない状態でした。

カビバスターズではまず床下を徹底調査し、温湿度センサーとカビ測定器で状態を可視化。結果、換気口の位置が悪く空気が滞っていることが判明し、換気システムの導入とMIST工法®による除去作業を実施しました。除去後には防カビ処理と、防湿シートの設置で再発を防止。施工から1年後の点検でも、カビの再発は一切ありませんでした。

西宮市の外国人住宅では、床下ではなく洗面所の壁内部にカビが広がっており、壁紙の裏まで浸食していました。こちらも熱交換型の第1種換気システムを設置していたものの、フィルターの清掃が未実施で空気の流れが不十分だったのが原因です。カビバスターズでは、換気経路の再設計と熱交換器の洗浄を行い、完全な空気循環ができるよう改善しました。

9-2. 新築・高気密住宅での換気システム再設計事例

京都府内のある新築マンションでは、入居から数ヶ月で窓まわりにカビが発生し、家族がアレルギー症状を訴えるようになりました。現地調査で分かったのは、最新の高気密設計により、自然給気口が事実上機能しておらず、室内が常に軽い負圧状態にあったということです。

これにより外気が換気扇や排水管から逆流し、カビの胞子や臭気が室内に入り込んでいました。換気システムは第3種だったため、排気のみが機械式で給気が自然任せだったことも影響していました。

対応策としては、給気口の増設と第1種換気システムへの入れ替え、さらには全熱交換器の導入を行い、室内の空気圧を正常に保つよう設計変更。施工後は結露が大幅に減少し、カビの再発もゼロとなりました。住人の健康状態も回復し、再発防止のためのマニュアルも整備されました。

このように、「換気のバランス」「空気の流れ」「湿度の管理」という基本原則を理解し、それに基づいた設計と運用を行うことが、カビ対策の最も有効な方法であることが実証されています。

10. カビ対策で快適・健康な住宅環境を維持するために

これまで述べてきたように、カビ問題は単なる“汚れ”や“臭い”の問題にとどまらず、健康被害や住宅資産の価値低下にも直結する深刻な問題です。特に駐在員や大使館職員、外国人家庭が暮らす高級住宅では、カビによる印象の悪化や契約トラブルに発展することもあります。だからこそ、日常の管理から専門的対策まで、包括的なカビケアが求められるのです。

10-1. 定期点検・メンテナンスの重要性

住宅のカビ問題は「予防」が何よりも重要です。湿気や結露は気温や環境の変化によって突発的に発生することもあり、カビが発生してから気づくのでは遅い場合があります。そこで有効なのが、年に1〜2回の定期点検です。

特に梅雨前と冬の結露が始まる前の2シーズンは、点検のベストタイミングです。水回り、床下、壁の内部、換気システムのフィルターやダクトの状態などを専門家がチェックすることで、カビの兆候を早期に発見できます。

また、見た目には分からないカビでも、空気中の胞子量や臭気などを測定する専用機器を用いた点検であれば、精度高く異常を検知できます。MIST工法®のように、施工後にも経過観察を行ってくれる業者であれば、カビ再発の不安も解消されるでしょう。

10-2. 長期的な住宅価値と安心を手に入れる方法

住宅は単なる居住空間ではなく、大切な財産であり、住む人の健康を守る「シェルター」です。その価値を保ち続けるには、見えない部分への投資も必要不可欠です。カビ対策は費用がかかると感じるかもしれませんが、再発を繰り返すたびに修繕や対応に追われるよりも、最初から根本的な対策を講じる方が、結果的にコストパフォーマンスは高くなります。

とくに、転勤や任期終了により住宅を他の外国人に引き継ぐケースも多いため、カビのない状態を維持しておくことは、次の入居者にとっての大きな安心材料になります。カビのない清潔な住まいは、信頼性や契約の継続性にもつながり、トラブルの回避にも直結します。

防カビ対策は、健康・安心・経済的価値のすべてを守るための“賢い選択”なのです。信頼できる専門業者とともに、将来の安心を築いていくことが、これからの住まいづくりに求められています。

カビ取り・カビ対策はカビバスターズ大阪、カビ取リフォーム東京・名古屋へ

関西エリアを中心に、駐在員住宅や外国人向け官舎、大使館・領事館関係者の住まいのカビ対策に対応しているのが「カビバスターズ大阪」、そして関東・東海エリアを担当するのが「カビ取リフォーム東京・名古屋」です。これらはすべて、株式会社タイコウ建装が運営するカビ専門サービスブランドです。

カビバスターズ大阪では、特に大阪・兵庫・京都を中心とした高湿度エリアで、独自開発の**MIST工法®**による素材を傷めない除カビ施工を提供しています。外国人住宅や高級邸宅にも安心して導入でき、英語対応も可能な専門スタッフが在籍しており、国内外から高い信頼を得ています。

一方のカビ取リフォーム東京・名古屋では、東京都心の密閉性の高いマンションや、名古屋圏の気候特性に対応した除カビ・防カビサービスを展開。駐在員向け社宅や築浅のリフォーム済み物件など、多様な物件に合わせた対応が可能です。

株式会社タイコウ建装の強み:カビ除去とリフォームを一括対応

私たち株式会社タイコウ建装は、単なるカビ除去業者ではありません。カビの根本原因を取り除いたうえで、リフォーム工事までワンストップで対応できることが大きな強みです。

例えば、カビが発生した壁や床を除去するだけでなく、その後の内装復旧や換気改善工事床下の防湿施工水回りのリフォームなども同時にご依頼いただけます。一般的には別々の業者に依頼する必要がある工程も、タイコウ建装であれば一括対応が可能で、工期の短縮とコスト削減を実現します。

リフォーム工事においても、デザイン性と機能性の両立を重視し、住まう方のライフスタイルやご希望に寄り添った提案を行っています。特に、防カビ・防湿に特化した建材選定や施工設計には自信があり、「見えない部分に強い会社」として高い評価をいただいています。

マンションの一室から戸建て全体のフルリフォームまで、さまざまな規模の施工に対応可能で、官舎・外国人社宅・大使館施設などの施工実績も多数。入居者様・管理者様のご要望に沿った柔軟な対応が可能です。

お困りの際は、ぜひ一度ご相談ください

「少しでもカビの臭いが気になる」「結露が多くなった」「壁紙が浮いている」など、カビの前兆と思われる症状がある場合、早めの対応が住宅を守り、健康被害を防ぐカギとなります。カビの発生からリフォーム、再発防止までを一括して対応できるのは、カビバスターズ大阪・カビ取リフォーム東京・名古屋と株式会社タイコウ建装だけです。

ぜひ、信頼と実績のある私たちにご相談ください。快適・清潔・安全な住環境を、住まうすべての方へお届けいたします。

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年間3000件の実績がある我々カビバスターズはカビ取りのプロとして様々なカビの問題を解決してきました。カビは原因を追求し適切な処置をしないと必ず再発してしまいます。弊社独自の工法では素材を痛めず根こそぎカビ取りが可能です。カビでお困りの方はお気軽にお問い合わせください。

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