医療施設で広がるカビ被害:患者安全を守るための完全ガイド

問題提起
医療施設では外来・入院患者が日々出入りし、清潔な環境維持が求められる中、湿度管理や換気のわずかな不備から“カビ”がじわりと侵入し、見えないリスクとなることがあります。特に医療器具やトイレ、空調設備に付着したカビは、機器破損や感染リスクを引き起こす可能性があります。

本文で分かること
本記事を読み進めていただくと、医療施設で発生しやすいカビ被害の実態、カビがもたらす健康リスク(特に免疫低下患者への影響)、そして空調・清掃・管理運用面からの具体的な防止・除去手法までを包括的にご理解いただけます。

記事を読むメリット
本記事を通じて、医療施設におけるカビリスクを未然に防ぐための実践的なノウハウが得られます。施設管理者や衛生担当者はもちろん、医師・看護師の方にも、患者安全を守る視点で役立つ情報をご提供できます。

1. 医療施設におけるカビ被害の現状と深刻さ

医療施設は清潔であるべき場所ですが、現実には湿度や構造的な問題、日々の使用による汚れや設備の老朽化によって、カビが発生するリスクが常に存在します。とくに医療機器やトイレ、水回りなどはカビにとって好都合な環境であり、放置すれば院内感染のリスクや機器の故障にもつながります。

1.1 医療機器・器材に及ぶカビ被害例

医療機器は精密で高価な設備が多く、適切な環境管理が求められます。ところが、気密性の高い診療室や手術室では湿度が上がりやすく、そこにホコリや体液などの有機物が付着することで、カビの温床となってしまうことがあります。例えば内視鏡や呼吸器、手術器具の収納棚にカビが生えていたケースでは、患者に重篤な感染症を引き起こす可能性も指摘されました。

医療機器にカビが生えると、単なる汚染では済まず、カビの胞子が空気中に拡散し、機器を使用するたびに患者の体内に直接侵入するリスクがあります。特に気管挿管や人工呼吸器など、呼吸系に関わる機器へのカビ付着は極めて危険です。カビが生えたままの器具を使えば、肺炎や真菌感染症を引き起こすことがあり、免疫力が低下している患者では致命的になることもあるのです。

1.2 トイレ・水回り・湿潤空間で起こるカビ問題

病院内のトイレや洗面台、シャワールームといった水回りは、常に湿気がこもりやすく、空気の循環が悪いことでカビの発生源になりやすい場所です。とくに夜間や閉鎖時間中は空調が止まり、空気の動きがないことで湿気がたまり、タイルの目地や壁面に黒カビが発生します。

このようなカビは見た目の不衛生さだけでなく、胞子が空中に拡散することによって、同じ空間にいた他の患者や職員に影響を与えます。特に高齢者や化学療法中の患者、呼吸器系疾患を持つ人にとって、カビは見逃せないリスクです。加えて、こうした水回り空間から空調システムを介してカビが施設内全体に広がることもあり、対策は非常に重要です。

2. カビと院内感染リスク:患者・スタッフへの影響

病院は免疫力の弱い人々が多く集まる場所であり、通常の住宅よりもカビによる健康被害が発生しやすい環境です。カビは単に空気中に存在しているだけで健康被害を引き起こすこともあるため、院内感染の一因として見逃されるべきではありません。

2.1 カビ胞子の吸引・アレルギー・呼吸器疾患リスク

カビは胞子という微細な粒子を空気中に飛散させ、それを人が吸い込むことで、さまざまな健康被害を引き起こします。特にアスペルギルス属などのカビは肺に定着し、喘息の悪化や過敏性肺炎などの症状を引き起こすことが報告されています。さらに、吸い込んだ胞子が気道や肺に炎症を起こすことで、慢性的な呼吸器トラブルにつながることもあります。

病院内では気密性が高いため、換気が不十分な場合には空気中の胞子濃度が高くなりやすくなります。これにより、院内で長時間過ごす患者や医療スタッフが持続的にカビに曝露され、慢性化する可能性があります。とくに抗がん剤治療や免疫抑制剤を使用している患者にとっては、こうした微細なリスクが命取りになることもあるのです。

2.2 免疫低下患者・内科疾患との関係と事例

内科病棟には免疫力の低い患者が多く入院しており、白血病や臓器移植後、HIV感染者など、真菌感染に対して非常に脆弱な人々が含まれます。そうした患者にとって、病室や廊下に潜むカビは深刻な脅威です。アスペルギルス症やクリプトコッカス症といった真菌感染症は、免疫抑制状態にある患者において急速に進行し、重症化する可能性があります。

実際に、ある大学病院では建物の改修工事中にカビが飛散し、複数の移植患者が真菌性肺炎に感染して亡くなったという事例がありました。こうした事例からも、院内の空気環境を清浄に保ち、カビの発生源を事前に排除することの重要性が明らかになっています。

3. カビ発生のメカニズムと医療施設特有の要因

カビが発生するためには「湿気」「栄養源」「温度」「時間」の条件がそろう必要があります。病院という特殊な施設では、これらの条件がそろいやすくなっており、日常的な管理が疎かになると簡単にカビが繁殖してしまいます。

3.1 湿度・換気・結露・配管・断熱不良

湿度が60%以上に達すると、カビが繁殖しやすい環境となります。病院内では、加湿器の使用や患者の排泄・入浴による蒸気の発生、また窓や壁に結露が発生しやすい構造になっていることが多く、これらがカビ発生のきっかけになります。

また、古い建物では配管が老朽化し、漏水やにじみが発生することで壁や床に湿気が溜まり、そこにカビが繁殖します。さらに、断熱材が不十分で外気との温度差が大きい場合、壁内や天井裏で結露が生じやすくなり、目に見えないカビの温床が形成されます。

3.2 空調・エアコン・ダクト内のカビ温床

病院の空調システムやエアコンの内部は、外部から取り込んだ空気に含まれるほこりや湿気が溜まりやすく、カビの繁殖場となりやすい場所です。特にフィルターやダクト内に湿気が残ると、そこにカビが付着して増殖し、空気とともに院内全体に胞子を拡散させるリスクが生じます。

定期的な清掃やメンテナンスが不十分な場合、患者やスタッフがその空気を吸い込むことで健康被害を受ける可能性があります。また、内部が汚染されたエアコンを通じて、病院内のあらゆる部屋にカビが広がるため、設備管理は感染予防の基本といえるのです。

4. 院内空調・空気清浄・換気システムとカビ対策

病院内の空気環境を整えるためには、適切な空調設計と換気システムの運用が欠かせません。特にHEPAフィルターの導入や、換気回数の見直しは、カビを含む微粒子を効果的に除去するために必要不可欠です。

4.1 換気回数・外気導入・HEPAフィルター活用

病院では、手術室や無菌室などのエリアにおいて、空気の質が生命に関わるため、1時間あたりの換気回数が厳密に規定されています。通常病室でも最低6回、手術室では15回以上の換気が望ましく、これにより空気中のカビ胞子や雑菌を減少させます。

また、外気を直接導入して空気の入れ替えを行う「外気導入型」の空調システムを使用することで、内部で発生した湿気や汚染物質を効率よく排出できます。これに加えて、HEPAフィルターを設置することで、0.3μm以上の粒子を99.97%以上除去でき、空気中のカビ胞子の除去に非常に効果的です。

4.2 エアコン・ダクト清掃・定期保守の実践

エアコンや空調ダクトは、日々の稼働によって埃や湿気がたまりやすく、カビの温床になりがちです。特に、運転を停止した直後の内部は湿度が高く、微生物が繁殖しやすい環境になります。そのため、最低でも年に2回以上の定期清掃と、フィルターの月1回の交換・洗浄が必要です。

専門業者による内部洗浄を行うことで、蓄積されたカビや汚れを取り除き、再発を防ぐことができます。また、清掃履歴を記録し、管理者が定期的に確認することで、予防と早期発見が可能となり、施設全体の衛生レベルを維持できます。

5. 日常管理・清掃・モニタリングによる予防策

医療施設におけるカビ対策は、一時的な除去では不十分であり、日常的な管理と環境のモニタリングによる予防的措置が極めて重要です。特に院内環境は患者の健康に直接関わるため、清掃・消毒・湿度管理といった基本的な対応が徹底されている必要があります。

5.1 定期清掃・消毒プロトコルと薬剤選定

病院では日々の清掃が行われていますが、それだけでは不十分であり、定期的にプロトコルに基づいた徹底的な清掃と消毒が不可欠です。特に水回りや空調設備、医療機器の周辺などは重点的に管理するべきエリアです。目視では確認できないような隙間や壁面の裏側なども、カビの温床となりやすいため、清掃対象として意識する必要があります。

使用する消毒剤も重要で、カビに対して効果がある成分を含んだ専用薬剤を選定する必要があります。一般的なアルコール系の消毒剤では、カビの胞子や菌糸を完全に除去できない場合があるため、専門的な除菌剤や防カビ剤を適切な濃度で使用することが求められます。また、化学薬剤の選定にあたっては、患者の安全性に配慮し、人体に対して影響の少ないものを選ぶことが望まれます。

5.2 湿度管理・空気質センサー・環境モニタリング

病院内でのカビ予防には、常に室内の湿度や空気質を監視することが効果的です。湿度が60%を超えるとカビが繁殖しやすくなるため、加湿器の設定や換気の頻度を調整し、湿度を40~50%に保つことが理想です。空気中の微粒子やカビ胞子の濃度を検出できるセンサーを設置することで、異常の早期発見にもつながります。

近年ではIoT技術を活用し、各病室やトイレ、手術室などの空気環境を常時モニタリングできるシステムも登場しています。こうした技術を導入することで、環境悪化の兆候を見逃さず、問題発生前に対応する予防的管理が可能になります。定期的な数値の確認と記録、異常値が出た際のアラート設定など、モニタリングの運用体制を整えることが重要です。

6. 有効な除カビ工法・技術とその選び方

カビ対策において、発生源の除去だけでなく、再発を防ぐことも重要なポイントです。市販の除菌剤では不十分な場合が多く、医療施設には専門業者による除カビ処理が適しています。特に素材を傷めずに除去できる工法を選ぶことが、医療機器や構造物の保全にもつながります。

6.1 化学薬剤・物理的除去・専用技術(霧状処理等)

除カビ方法は大きく分けて、化学的処理と物理的除去に分類されます。化学的処理には、除菌剤やカビ殺菌剤の噴霧、拭き取りがありますが、表面だけでなく内部まで浸透させなければ、カビの根を完全に除去できない場合があります。

一方、物理的除去には、ブラッシングや研磨といった方法があり、素材を傷つけるリスクがあります。そこで近年注目されているのが、霧状の薬剤を用いて対象表面と空気中に広く行き渡らせる工法です。これはMIST工法のように、素材の奥深くに浸透しながらも、素材を傷めずにカビを根こそぎ分解・除去するという点で非常に優れています。

霧状処理は天井裏や壁の中、ダクトなど手が届かない場所にも薬剤が行き渡るため、隠れたカビも除去できます。さらに、人体への安全性が高い専用剤を使用することで、患者がいる環境でも作業が可能です。

6.2 再発防止策・防カビコーティング・持続性対策

カビを除去したあとは、同じ場所に再び発生しないよう、再発防止のための処理が必要です。防カビコーティングはその代表例であり、除カビ処理後に専用の防カビ剤を塗布・噴霧することで、カビの胞子が定着しにくい環境を作り出します。

この防カビ処理には即効性と持続性が求められます。即効性があることで、除去直後に再繁殖するのを防ぎ、持続性があれば数ヶ月から1年以上にわたり、再発を防止できます。とくに霧状処理と防カビ処理を組み合わせることで、壁の奥や天井裏など目に見えない場所でも、効果を発揮させることができます。

また、処理後に効果を測定するATP検査や、空気中の菌数測定なども行えば、対策の効果が可視化され、院内の衛生管理に対する信頼性が高まります。

7. 医療施設で導入すべき体制・運用ルールとチェック体制

カビ問題を根本的に解決するためには、設備や薬剤の導入だけでなく、施設全体としての運用体制の整備が求められます。明確なルールと責任体制を整え、職員全員が衛生意識を共有することで、日常的なカビ対策が現場レベルで実践されるようになります。

7.1 衛生管理体制・責任者設置・教育訓練

まず、施設内にカビや空気環境に関する衛生管理の責任者を設けることが大切です。衛生管理担当者が中心となり、清掃・点検・薬剤使用などの計画を立て、実施状況を把握・管理する体制が整えば、問題の早期発見と改善が可能になります。

また、新しく配属された職員や清掃スタッフに対する教育も欠かせません。清掃手順や薬剤の取り扱い方、発見時の報告フローなどを明文化し、研修で周知徹底することが、カビ発生を未然に防ぐ基盤となります。年に1~2回の定期研修やマニュアル更新などで、職員全体の衛生意識を高めましょう。

7.2 チェックリスト・定期点検・記録整備

日々の管理を効率よく行うために、チェックリストの導入が効果的です。点検項目には「湿度の確認」「結露の有無」「空調フィルターの状態」「壁や天井の変色の有無」「トイレ・水回りの異臭や黒ずみ」などを入れ、職員が定期的に確認できるようにします。

また、記録を取ることで、異常が発生した際に過去のデータをもとに原因を特定しやすくなります。これにより、同じミスを繰り返さない管理が可能になります。点検記録は紙でもデジタルでも構いませんが、担当者の記名や日時、実施内容を明確にすることが重要です。

8. ケーススタディと導入事例から学ぶ成功・失敗

実際の病院で行われたカビ対策の事例を通じて、成功したポイントや失敗の教訓を知ることは、これから導入を検討する施設にとって貴重なヒントになります。

8.1 実例:大学病院地下室・検体室等での対応

ある大学病院では、地下の検体保管室で異臭と結露が確認され、調査の結果、壁内と天井裏に黒カビが大量発生していることが判明しました。検体の保存状態や医療記録資料への影響が懸念されたため、即座に霧状除カビ処理を実施し、防カビコーティングを施しました。

この病院では処理後も半年ごとの定期検査を実施し、空気中の菌数と湿度を記録することで、再発防止に成功しています。特に湿度センサーと換気システムの連動により、異常値を検出すると自動的に換気が強化される仕組みが導入され、職員の負担も減少しました。

8.2 導入コストと効果・運用における注意点

カビ対策には一定のコストがかかりますが、院内感染や機器の故障による損失を考えれば、むしろ必要不可欠な投資といえます。導入時には、施設の規模や構造に応じた施工範囲の設定、作業スケジュールの調整、患者移動の手配など、慎重な計画が必要です。

また、防カビ処理後のメンテナンス契約を結び、定期的に効果検証を行うことで、継続的な効果が期待できます。一時的な対応で満足せず、長期的な衛生管理の一環として取り組むことが、成功への鍵です。

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