マンションで“水漏れ・カビ”が起きたら確認すべき7つのこと

マンションで「いつのまにか水が染みてきた」「壁紙にカビが出てきた」と感じたとき、それは配管の劣化や結露・コーキングのひび割れといった“見えにくい”原因が進行しているサインかもしれません。この記事を読むことで、漏水やカビが起きたときに「誰が責任を持つのか」「どんな保険が使えるのか」「どのような対策をすべきか」が明確にわかります。住まいの安全性を高め、修繕費用や将来のトラブルを未然に防ぐための知識を身につけましょう。

 

1. マンションにおける「漏水」とは何か

マンションにおける「漏水」は、住戸内や共用部にある配管や外壁などから水が漏れ出し、建物や室内に影響を与える現象を指します。目に見える水たまりや天井からのしずくだけでなく、壁のシミや床材の変色、カビの発生なども漏水の兆候です。特に分譲マンションの場合、専有部分と共用部分の境界や責任の所在が曖昧になることがあり、早期発見と適切な対応が重要です。

1-1. 漏水が発生する主な原因(配管劣化・結露・コーキングのひび)

漏水の原因はさまざまですが、多くの場合は経年劣化によるものです。最も多いのは配管の老朽化です。給水・排水管は築20年以上経つと内部の腐食や接続部の緩みが起きやすくなり、水漏れを引き起こします。特に塩ビ管や鉄管を使用している古いマンションでは、管の亀裂や継手部分のズレによって漏水が発生しやすくなります。

また、建物外部からの水の侵入も見逃せません。コーキング材(シーリング)の劣化やひび割れが進行すると、雨水が外壁の隙間から浸入し、建物内部の断熱材や壁材を濡らしてしまうケースがあります。さらに、結露によって水分が溜まり、それが壁内や床下に染み込み、漏水と同様の被害をもたらすこともあるのです。

1-2. 漏水が引き起こす「カビ」「結露」など二次被害

漏水による直接的な影響はもちろんですが、最も厄介なのはそこから派生する「二次被害」です。代表的なものがカビの発生です。湿度が高くなった建材やクロスにカビが生え、見た目の問題だけでなく健康への影響も懸念されます。特に小さなお子様や高齢者がいる家庭では、呼吸器系疾患やアレルギー反応の引き金となることがあるため注意が必要です。

また、漏水により断熱性能が低下し、さらに結露が発生しやすくなります。これが繰り返されることで建材が腐食し、建物全体の寿命を縮めてしまう恐れがあります。つまり、漏水は一度起こると広範囲に被害が拡大しやすく、早期発見と的確な対策が必要なのです。

2. 漏水事故の責任と費用負担の仕組み

マンションで漏水事故が発生した場合、まず問題となるのが「誰が修繕費を負担するのか」という点です。これは住戸内の設備や配管の所有区分、漏水原因の位置によって責任の所在が変わります。居住者間でのトラブルを避けるためにも、区分所有法や管理規約の理解が必要です。

2-1. 専有部分と共用部分の区別と責任の所在

マンションは専有部分(個々の住戸内)と共用部分(建物構造・設備全体)に分かれており、それぞれの部分で責任者が異なります。例えば、専有部分内の給湯器や洗濯機からの漏水は、その居住者の責任となることが多いです。一方で、床下の配管や外壁からの漏水は共用部分に該当し、管理組合が責任を負う場合があります。

ただし、管理規約によってはグレーゾーンが存在する場合もあります。たとえば、床下の給排水管が居住者専用であるとして、居住者に修繕責任を求められるケースもあるのです。このような状況では、管理組合と個人との間で協議を行い、修繕や保険請求の対応を進める必要があります。

2-2. 費用負担/修繕積立金・管理組合・区分所有者の関係

漏水が共用部分に起因する場合、基本的には管理組合の修繕積立金から費用が支出されます。しかし、積立金が不足している場合や緊急対応が必要な場合は、臨時徴収が発生することもあります。これは住民にとって大きな負担となるため、あらかじめ十分な積立がなされているかの確認が不可欠です。

また、居住者の過失によって他の住戸に被害が及んだ場合には、個人で賠償責任を負うことになります。その際、火災保険に付帯されている「個人賠償責任特約」が利用できるケースがありますので、保険の内容を確認しておくことが重要です。

3. 保険で補償される範囲と補償されない範囲

マンションで漏水事故やカビ被害が発生した際、保険でどこまで補償されるのかを理解しておくことは非常に重要です。火災保険やマンション総合保険などに加入していても、補償の対象や範囲は契約内容によって異なります。

3-1. 火災保険・マンション総合保険での水漏れ補償の条件

火災保険は「火災」だけでなく、「水濡れ」による被害もカバーすることが一般的です。たとえば、上階からの漏水による天井や壁の損傷などは、保険対象となるケースが多いです。ただし、経年劣化や設計ミスなどによる漏水は補償されない可能性があるため、注意が必要です。

また、マンション総合保険に加入している場合は、共用部分のトラブルにも対応しています。管理組合が加入しているこの保険では、外壁からの雨漏りや、共用の排水管からの漏水などにも対応可能です。いずれにせよ、被害を受けた際には、写真による記録と早期の保険会社への連絡が重要です。

3-2. 「カビ補償」「結露」「経年劣化」が補償対象外となるケース

多くの火災保険では、カビの発生や結露による被害は「自然劣化」や「維持管理不足」とみなされ、補償対象外となることがあります。特に結露は日常的な換気や除湿といった対策が前提とされており、発生した場合でも「居住者の責任」とされる傾向があります。

また、古い配管からの漏水であっても、経年劣化が原因と判断されると補償外になるケースが多いです。そのため、保険でカバーできる範囲には限界があることを理解し、自主的な対策とメンテナンスが重要となるのです。

4. 配管交換・コーキングひび割れなどの修繕と対策

漏水トラブルを未然に防ぎ、長期的に快適な住環境を維持するためには、建物の経年劣化に対して定期的な修繕とメンテナンスが欠かせません。特に重要なのが配管の交換と、外壁や窓まわりのコーキングの補修です。これらの劣化が放置されると、漏水のリスクが飛躍的に高まります。

4-1. 配管交換・更生工事のタイミングと費用目安

配管には寿命があります。一般的に、鉄管は20〜25年、塩化ビニール管は30〜40年が目安とされていますが、使用環境や水質によって前後する場合があります。老朽化した配管は、内部に錆が発生して水圧に耐えられなくなったり、継ぎ目が劣化して水漏れが起きたりします。

交換には「取り替え工法」と「更生工法」の2種類があります。取り替え工法は既存の配管を完全に撤去して新しいものに交換する方法で、費用は住戸あたり50万〜100万円前後が相場です。一方、更生工法は既存配管の内部に特殊な樹脂をコーティングすることで機能を回復させる方法で、費用は取り替えよりも安価で、工期も短く済みます。

修繕計画の立案や施工会社の選定は、管理組合主導で行われることが多く、建物全体の長寿命化に直結する重要な投資です。

4-2. 外壁・窓枠・コーキングのひび割れが漏水につながる仕組み

建物外壁や窓まわりに用いられるコーキング(シーリング)は、雨水の浸入を防ぐ重要な役割を担っています。しかし紫外線や気温変化の影響で、年月が経つにつれて硬化やひび割れが発生します。これが放置されると、雨水が建物内部に浸入し、壁材や断熱材を濡らしてカビや腐食を引き起こします。

特に、南向きや直射日光が長時間当たる箇所は劣化が早いため、5年〜10年ごとの打ち替えが推奨されます。打ち替え作業は足場が必要になることもあり、費用は外壁全面で数十万円から百万円単位になる場合がありますが、防水機能の維持と安全確保のためには欠かせません。

コーキングの劣化を見逃さず、早期に対応することで、建物全体の健康状態を保つことができます。

5. カビ・結露を防ぐための実践的な対策

漏水に伴って発生するカビや結露は、住環境の快適性だけでなく、住民の健康にも悪影響を与えます。そのため、日常的な対策を講じて、これらの問題を未然に防ぐことが求められます。

5-1. 室内換気・湿度管理・断熱施工による結露対策

結露は、室内と外気の温度差により発生します。特に冬場は、室内の暖かい空気が冷たい窓ガラスや壁面に触れることで水滴となり、放置すると壁やカーテンにカビが発生します。

このような結露を防ぐには、まず第一に「換気」が重要です。24時間換気システムの活用や、キッチンや浴室の換気扇をこまめに回すことで、湿気を外に逃がすことができます。また、加湿器の使用を控える、洗濯物を室内に干さないといった湿度管理も効果的です。

さらに、断熱リフォームによって結露の根本的な原因を改善することも可能です。内窓の設置や壁の断熱材の追加など、費用はかかりますが、長期的な快適性とカビの防止には非常に有効です。

5-2. カビの発生を防ぐための素材選び・日常メンテナンス

カビは湿気と栄養分がある場所で繁殖します。特に壁紙の裏や床下、収納内部など、空気が滞留しやすく乾燥しにくい場所は、カビの温床となりやすいです。そのため、カビを寄せ付けにくい素材を選ぶことが大切です。

たとえば、防カビ加工が施された壁紙や、珪藻土などの調湿作用のある素材は、湿気を適度に吸収・放出するため、カビの発生を抑制できます。また、家具は壁から少し離して設置し、空気の流れを確保することも忘れてはいけません。

さらに、日常の清掃で湿気がこもる場所を定期的にチェックし、必要に応じて除湿器や乾燥剤を使うと効果的です。こうした小さな習慣の積み重ねが、大きなトラブルを防ぐ鍵となります。

6. 瑕疵保証・リフォーム瑕疵保険の活用法

新築やリフォームの工事には、施工不良や設計ミスなどによる「瑕疵(かし)」のリスクがあります。こうした場合に備えて、「住宅瑕疵担保責任保険」や「リフォーム瑕疵保険」が用意されています。これらの制度を理解し、万が一の漏水やカビトラブルに備えることが重要です。

6-1. 建築・リフォーム時の瑕疵担保責任とは

住宅品質確保促進法により、新築住宅の売主や請負業者は、10年間の瑕疵担保責任を負うことが義務付けられています。これには構造耐力上主要な部分と雨水の浸入を防止する部分が含まれ、漏水がこれに該当するケースも多くあります。

もし施工ミスなどで雨漏りや配管のトラブルが起きた場合、この制度を利用することで、無償での修理や補償を受けることができます。ただし、経年劣化や住民の過失によるものは対象外となるため、保険の詳細と条件を事前に確認しておく必要があります。

6-2. リフォーム瑕疵保険や保証が漏水・カビ対策に役立つ理由

中古マンションや古い住宅では、リフォーム時に瑕疵保険に加入することで、施工後に発生した漏水トラブルに備えることができます。この保険は、リフォーム事業者が国土交通省の登録事業者であることを前提に利用でき、引渡し後5年間は補償を受けることが可能です。

リフォーム後に配管が破損した、断熱が不十分で結露が発生したといったケースにも対応できるため、施工業者選びの重要な指標にもなります。施工契約前には必ず保険の加入有無とその内容を確認し、万が一の際にもトラブルを未然に防げるよう備えておきましょう。

7. 管理組合・所有者として取るべきチェックポイント

マンションの安全な住環境を維持するためには、管理組合や所有者が主体的にリスク管理を行い、計画的な点検・修繕・保険の確認を行うことが重要です。漏水やカビといったトラブルを「起きてから対応する」のではなく、「起きないように備える」姿勢が求められます。

7-1. 保険契約内容・特約(個人賠償責任・水漏れ原因調査)を確認

個人で加入している火災保険に、どのような特約がついているかを定期的に確認することは非常に重要です。漏水事故では「個人賠償責任特約」が付いていれば、他住戸への被害に対する賠償金を保険でカバーすることが可能になります。

また、漏水の原因調査にも費用がかかる場合があり、保険会社によってはその費用を補償してくれる特約も存在します。管理組合としても、マンション総合保険の補償範囲を定期的に見直し、漏水やカビに備えた内容となっているかを確認することが必要です。

7-2. 定期点検・配管更新計画・管理規約の整備

建物の老朽化を防ぐためには、定期的な点検と、配管更新を含む長期修繕計画の整備が不可欠です。これにより、漏水事故の予防だけでなく、修繕費の平準化にもつながります。

また、管理規約の整備も見逃せません。専有部分と共用部分の境界や修繕の責任範囲を明確にすることで、トラブルが発生した際の対応がスムーズになります。特に最近では、リフォーム工事の増加により「施工前の申請義務」や「施工後のチェック体制」なども求められるようになっています。

マンションを資産として守るためにも、日頃からの備えと、適切なルール整備を行い、住民全体で意識を高めていくことが大切です。

カビ取り・リフォームなら「カビバスターズ大阪」および「カビ取リフォーム名古屋/東京」へ

マンションで発生する漏水や結露、配管の老朽化によるカビ被害。見た目の問題だけでなく、建物の耐久性や住民の健康にも大きな影響を与える問題です。これらのトラブルに対応するには、単なる「応急処置」ではなく、根本原因の除去と再発防止のためのリフォームが不可欠です。

カビバスターズ大阪およびカビ取リフォーム名古屋/東京では、業界でも希少な「カビ除去」と「リフォーム工事」の両方をワンストップで対応できる体制を整えています。私たちは株式会社タイコウ建装として30年以上にわたり、建物の修繕・改修・リノベーションに携わってきた実績があり、建築のプロとしての視点から、カビの除去だけでなく建材の補修や機能改善まで含めたトータルな提案が可能です。

特に、当社独自開発の「MIST工法®」を用いたカビ除去は、こすったり削ったりせず、素材を傷めることなくカビを根こそぎ分解・死滅させる画期的な技術です。さらに、除去後には即効性・持続性・安全性を兼ね備えた防カビ処理を実施し、再発を防ぎます。

また、リフォーム事業部との連携により、配管交換・断熱強化・コーキング補修などの施工も一括して対応。複数の業者に依頼する手間や、施工のズレによる再発リスクを回避できる点が、多くのお客様から高く評価されています。

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年間3000件の実績がある我々カビバスターズはカビ取りのプロとして様々なカビの問題を解決してきました。カビは原因を追求し適切な処置をしないと必ず再発してしまいます。弊社独自の工法では素材を痛めず根こそぎカビ取りが可能です。カビでお困りの方はお気軽にお問い合わせください。

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