問題提起
病院やクリニックで、廊下や共用スペースにカビが発生したり、空調ダクトからの臭いが気になると患者・スタッフ双方にとって不安とストレスの原因になります。特に衛生が求められる医療現場では、見た目だけでなく空気の質も安全性に直結します。
記事を読んで分かること
この記事を読むと、医療施設でカビが発生するメカニズムやそのリスク、空調ダクトや素材・換気設計がどう影響するかがわかります。さらに日常メンテナンスから大規模改修まで、対策方法を具体的に把握できます。
記事を読むメリット
本記事を参考にすることで、院内環境を改善し、患者さんやスタッフに快適で安全な施設を提供できるようになります。また、改修コストと維持管理コストのバランスも理解でき、長期的な施設運営の安心につながります。
病院や医療施設は多様な目的の部屋があり、人・機器・薬剤・通気・湿度などが複雑に絡み合う建物です。そのため、住宅とは異なる条件でカビが発生しやすい環境があります。まずは「なぜ病院でカビが発生するのか」をしっかり把握しましょう。 病院建築における構造や素材には、耐久性・衛生性・メンテナンス性などが求められます。例えば、壁・天井・床材などは清掃がしやすく、消毒に耐える素材が使われるべきですが、古い施設ではそのような素材ではないものが多く使われています。タイル、モルタル、石膏ボード、木材など、素材によっては水分を吸収しやすく、湿気がたまりやすい性質があります。特に水回りや湿度の高いエリアに近い壁・床では、下地材が腐食や吸水を起こし、それがカビの温床になることがあります。 また改修工事を繰り返すうちに目に見えないひび割れや隙間ができ、それが水蒸気や湿気の侵入経路になります。外壁と屋根の防水性が低下していたり、屋根の排水が不十分で雨が漏れたり内部結露を起こしたりすることもあります。こうした構造的要因は、建物の老朽化や設計時の通気・湿気対策が不十分であったことが厚く影響します。 改修時に、新しく仕上げ材を貼ったり壁を塗り替えたりするとき、それら仕上げ材自体が透湿性が低いものだと内部の湿気が逃げにくくなり、逆に湿気を蓄えてしまうことがあります。つまり、見た目をきれいにするだけでなく、建築的な素材選びや防水・防湿対策、断熱設計、通気設計などの総合的な見直しが必要です。 病院では空調・換気が非常に重要ですが、そのシステム自体がカビ発生の原因になることがあります。最も典型的なのは、空調ダクト内部に湿気が溜まることです。冷房時にコイルが冷えると結露が発生し、これがダクトや冷却コイル表面、空調機内部のトレイなどに水滴を作ります。これが放置されると湿気源となり、カビの胞子が付着し繁殖します。 また、換気量が不足していたり、外気導入が適切でない場合、室内の湿度が上がりやすくなります。外壁・窓・屋根などからの外気の侵入も湿度上昇の原因になり得ます。さらに、空調機のフィルターが目詰まりしていたり、清掃が不十分だったりする場合、空気流動が悪くなり、湿った空気が停滞するエリアができてしまうことがあります。 冷暖房切り替えシーズン(春先/秋口)には夜間の冷え込み等で結露が起こりやすいため、断熱設計や気密性も関係します。気密性が悪い場所では外気との温度差で露ポイントを通過する箇所ができ、その部分で結露→湿気→カビ、という悪循環になります。 これら構造・素材・空調系統の問題は互いに影響しあい、総合的なケアが必要です。 廊下や待合室などの共用スペースは、来訪者・患者・スタッフが頻繁に通る場所であり、カビ発生や臭いが特に目立ちやすい場所です。「なぜ廊下など共用部で臭い・見た目の問題が頻発するのか」を理解することが、適切な対策を立案する第一歩です。 共用スペースは部屋と部屋をつなぐ通路であるため、部屋のドアの開閉によって温湿度が変動しやすい場所です。湿度が高くなった空気がこもると、壁や天井・床などの表面に湿気が付着しやすくなります。特に人の出入りが多く、冷暖房の影響を受けにくい角部屋・外壁側の廊下ではこれが顕著です。 さらに、換気が十分でない構造の廊下や長い通路では、空気の流れが滞りやすく、湿気や臭いが残留する時間が長くなります。外気の導入が少ないか、ドア・窓が固定されて閉めっぱなしになっているとき、換気量は著しく低下します。換気扇・給気口・排気口の配置に問題がある、あるいはそれらが塞がれている/十分に機能していないケースもあります。 湿気が蓄積すると、壁紙や塗装の下地、床材の隙間や目地、さらには天井裏の断熱材や躯体の内部にまで湿気が浸透し、カビや臭いのもととなる有機物の分解・菌の増殖を引き起こします。こうした見た目のシミ・黒ずみ汚れ・臭気は、患者や来訪者に不快感を与え、病院の印象を低下させることにもなります。 共用スペースで使われている素材は住宅と比べて耐久性や清掃性が重視されますが、それでも経年使用によって汚れ・しみ・カビの胞子が付着します。壁紙の継ぎ目、天井材のジョイント、床タイルの目地・隙間など、汚れが溜まりやすく、かつ清掃が行き届きにくい箇所が多数あります。 また、素材そのものが水分を吸いやすかったり、また表面が凹凸があって汚れが入り込みやすいものだと、拭き掃除だけでは落ちない汚れが残ることがあります。塗装のひび割れや壁紙の剥がれ、古い床材の目地の劣化が進むと、そこにホコリや湿気が貯まり、カビの発生源になります。 清掃頻度・清掃方法も問題です。共用スペースは忙しい場所であり、清掃員の配置・清掃時間・清掃器具や薬剤の選定が不十分だったり、適切な洗浄剤や除菌剤が使われていなかったりすることがあります。消毒・抗菌処理がされていない古い清掃剤だと、カビの胞子や臭いを残す可能性があります。 さらに、廊下の外壁側が窓ガラスである場合、結露が発生しやすいので窓枠・サッシの下地・パッキン部分が湿ってカビが生える、また換気が不十分な窓と壁の取り合い部に湿気が溜まることがあります。 こうした理由から、共用スペースで臭いや見た目の問題が起きやすいのです。 空調ダクトは見えない部分ですが、病院環境において非常に重要な役割を果たします。ダクト内部が汚れていたりカビが生えていたりすると、院内環境の空気の質に大きな影響を与え、感染症リスク・アレルギー・臭いなどの問題を引き起こします。 空調ダクト内に付着したカビが胞子を放出すると、空調の吹出口からそれらが室内に散布されます。特に人体の免疫力が低い患者、免疫抑制治療を受けている患者、乳幼児、高齢者などがいる病院では、この胞子による呼吸器への刺激・アレルギー反応だけでなく、重度の場合は肺炎などにもつながりかねません。 また、手術室・無菌室など、特に清浄度が求められる空間においてダクトからの空気質異常があると、術後感染リスクを高めます。病院における感染管理のガイドラインでは、換気系統・フィルター管理等が重要なポイントとして挙げられています。 さらに、カビが生えているダクトは臭いの発生源にもなります。カビが代謝活動を行うことで揮発性有機化合物(VOCs)を排出することもあり、これが臭気を引き起こします。患者や来訪者にとっては不快感だけでなく、衛生的な不安を感じさせる要因にもなります。 ダクト内のカビを防ぐためには、空調システム全体の維持管理が不可欠です。具体的には: フィルターの選定と交換:粗塵を捕るフィルターだけでなく、微細な粒子やカビ胞子をキャッチする高性能フィルター(HEPAフィルターなど)を設置すること。定期的な交換・清掃が必要です。 コイル・トレイ(ドレンパン)の清掃:冷却コイルや加湿器、ドレンパン内部に水が滞留するとそこで菌繁殖が起こります。ドレンパンの排水が詰まっていないか、水が溜まっていないかを定期点検すること。 ダクト内部の清掃:定期的にダクトを専門業者にて開けて内部を清掃することが望ましいです。ダクトの形状、長さ、素材によって清掃のやり方や頻度が変わります。 空調運転スケジュールの調整:夜間や休診時間における冷房温度設定、風量調整、湿度制御を適切にすること。急激な温度変化が露点を誘発することを防ぐために、空調機のオンオフを繰り返さないような連続運転や湿度抑制機能の活用が効果的です。 検査・記録・監査:清掃履歴・点検記録を残し、定期的な空気検査や表面拭き取り検査でカビや菌の状況をモニタリングする。異常があれば早期対応する体制を整える。 改修工事は、単に古くなった設備を置き換えるだけでなく、将来のカビ発生リスクを抑えるための設計をする絶好の機会です。ここでは、改修時に考えるべき具体的な設計上のポイントを詳細に説明します。 素材選びは改修の成功に直結します。まず、壁・天井・床材は水や湿気に強く、表面が清掃しやすいものを選ぶことが重要です。具体的にはセラミックタイル・防水塗料の壁・金属パネル・コンクリート打ち放し加工で防湿処理を行ったコンクリートなどが候補になります。 断熱構造の改善は、建物内部の温度ムラを減らし、露点温度をコントロールするのに役立ちます。床下・壁・屋根の断熱材を適切に設け、気密性を持たせることで外気との温度差や内部外部の熱伝達を抑えられます。これにより結露の発生を防ぎ、湿気の場所を減らすことができます。 防湿層(バリア)を設けることも考えます。コンクリートの打設時や壁の下地施工時に透湿性を調整した防湿シート、透湿性を持つ下地材を使うことなどが有効です。屋根や外壁の防水性能を確認し、ひび割れ・継ぎ目からの水の浸入を防ぐことも不可欠です。 また、素材の表面仕上げで抗菌・防カビ性能を持つものを選ぶことも有効です。たとえば、壁材や天井材に防カビ塗料を塗布する、抗菌加工された壁紙を使うなど。床材についても、水・汚れ・薬品に強いものを選び、目地の幅を狭く・目地材自体が防カビ性を持つものを使うと掃除の際にカビが入り込む隙間が少なくなります。 換気設計は、改修で最も重要なポイントの一つです。外気導入・排気・循環空気の流れを見直し、空気の滞留箇所をなくすように設計します。具体的には、廊下や共用部に給気口・排気口を配置し、空気が流通する経路を確保すること。たとえば廊下の両端または定期的な間隔で給排気を設けると風の流れができやすくなります。 外気処理ユニット(エアハンドリングユニット:AHU)の導入も有効です。外気を取り込み、温湿度調整を行い、フィルターによる微粒子除去をしてから建物内部に送り出すことで、湿度のコントロールと空気清浄が両立できます。 また、機械式換気だけでなく自然換気を組み合わせる設計も検討します。窓・通風口・換気ルーバー等を適切に配置し、外気が自然に流入・流出できるような設計が望ましいです。これにより電力を使わずとも空気の流れを作ることができ、湿気や汚れがこもる場所を減らせます。 湿度制御システムとしては、除湿機能の強化、デシカント除湿器の導入、非常時や湿度が高くなる季節のための予備除湿システムの用意などがあります。温湿度センサーを複数設置し、リアルタイムで湿度状態を監視できるようにすることも望ましいです。 設計時には、建築基準法・衛生・感染制御ガイドラインなど病院施設に求められる規制を満たすようにし、将来の点検・クリーニングが容易な構造にすることを前提に設計します。 改修や対策の設計が決まったら、実際のカビ除去・処理方法の選定が必要です。ここでは、いくつかのプロのカビ除去方法を比較し、それぞれのメリット・デメリット・適用場面を詳しく解説します。 高圧洗浄は、水圧を使って表面のカビや汚れを物理的に除去する方法です。壁や床など強度・耐水性のある素材では有効ですが、水を使うため、乾燥処理が不十分な場合には再び湿気を帯びてカビが発生することがあります。薬剤処理を組み合わせることで、根こそぎ菌体を分解したり除菌したりできますが、薬剤の安全性・残留性・換気への影響などを配慮する必要があります。 専門工法のひとつとして、MIST工法®のような技術があります。この工法は、材質を傷めることなくカビを除去する技術で、こする・削るといった物理的ストレスを軽減し、専用剤でカビを分解・死滅させるものです。病院などデリケートな素材(木材・医療機器周辺材・特殊塗装等)が多い環境では、こうした工法が非常に有効です。加えて人体にやさしい専用剤を使うので患者・スタッフ環境にも配慮できます。 比較すると、高圧洗浄の方が速効性・コストが安いケースがありますが、素材を傷めたり、薬剤の使い方を誤ると健康被害や再発を招くリスクが高くなります。一方で専門工法は初期コストがやや高くなりがちですが、再発防止力・安全性・長期の維持性に優れます。 ダクト清掃は、前述のように空調内部のカビ・ホコリを除去する基本的対策です。吹出口・吸込口・内部表面などを専門業者が内部を開放して清掃し、清掃後に内部の乾燥を徹底することが重要です。 UV(紫外線)照射をダクト内部や空調機に取り入れる手法もあります。UV-Cライトなどを使用して微生物を不活性化させることができ、空気中の菌やカビの増殖を抑えることが可能です。ただしUVで対応できる範囲・光が当たる場所に限定されるため、フィルターとの併用や設置場所の選定が重要です。 抗菌コーティングや防カビコーティングも有効な追加策です。壁・天井・床・吹出口・吸込口などの表面に抗菌・防カビ性能のある塗料・シーラント・コーティング材を使うことで、菌の付着や増殖を抑えられます。これも定期的な再塗布・再コーティングが必要になります。 また、湿度センサー・温度センサーを用いて、カビが発生しやすい露点温度の管理を自動化することも増えています。施設によっては空調室・機械室に監視システムを組み込んで、警報や通知が出るようにし、異常検知→対応を迅速にできるようにするケースもあります。 大がかりな改修ができない場合や、改修後の維持管理として、廊下や共用エリアで日々できる対策があります。これらをコツコツ続けることが病院の清潔さ・快適さを大きく保ちます。 廊下・共用部の壁・天井・床・手すり・スイッチなど、人が接触したり湿気が溜まりやすい部分を対象に、定期的な拭き掃除と除菌を行いましょう。時間帯を決めて巡回清掃を行うことで、汚れの蓄積を防ぎます。 床タイルの目地には汚れが溜まりやすいため、目地ブラシを使って清掃、また目地材自体が防カビ性のあるものかを確認し、必要であれば目地の補修を含めた改修を中期計画に入れます。照明器具・換気口・吹出口のグレードレスな清掃も忘れずに。見える部分の清掃が頻繁にできれば、臭いの原因となるカビ・汚れの発生を抑えられます。 また、共用部で使われる清掃用具・モップ・洗剤などは、カビ対策・除菌力の高いものを選び、すすぎ残しがないように十分水を使って洗浄することが大切です。湿ったまま放置しないこと。清掃後はしっかり乾かすこと、換気を行うことを意識します。 臭いの原因はカビだけでなく、湿気・汚れ・空気の滞留・人体活動や薬剤の臭いなど複合的です。まずは換気を改善すること。窓があればこまめに開ける/空気の流れる経路を確保するーたとえばドアを適度に開けて風が通るようにするなどの工夫です。 空気清浄機を設置するのも有効です。HEPAフィルター付き/抗菌・消臭機能付きのものを選ぶことで、空気中のカビ胞子・揮発性有機化合物・臭気成分を除去できます。定期的なメンテナンスも重要で、フィルター掃除や交換を忘れずに。 消臭剤も補助的に使えますが、香りでごまかすタイプのものよりも、カビ臭の原因物質を化学的に分解するタイプや吸着するタイプのものを選ぶほうが効果が持続します。 また、湿気の多い季節や雨天後などは特に注意が必要で、床や壁外側の湿気が入り込む部分を拭き取り、通気口の掃除をし、湿度が高まらないように管理します。人の出入りが多い時間帯を避けて空清運転や換気運転を強めるのも一つの方法です。 病院・医療施設では、一般の建築物以上に法令・指針・ガイドラインが厳格にあります。改修やカビ対策を行う際にはこれらを遵守することが必須です。以下に、関係法令・指針・基準を整理し、それらをどう設計・施工・維持管理に活かすべきかを解説します。 建築基準法は建築物の構造・設備・防火などを定める法律であり、病院の建築時や改修時にも適用されます。換気設備・屋根・外壁の防水性など、湿気・水の浸入を防ぐ構造上の基準を満たすことが求められます。例えば、屋上の防水・外壁の雨仕舞い・結露防止設計などです。 保健所・衛生管理を所管する行政には、医療法や各都道府県・市町村が定める医療施設の衛生基準があります。室内の空気環境・換気回数・空調設備の清掃・抗菌・感染予防の観点などが含まれます。これらを改修・維持管理の計画に組み込む必要があります。 また、建築設計基準や医療施設設計指針(院内感染対策ガイドラインなど)があり、特に手術室・無菌室の換気回数(例えば1時間あたり換気回数)・圧力差の確保(陰圧・陽圧)などが規定されています。空調ダクトの材質・フィルター性能・給排気方式等についても指針があります。 法令遵守だけでなく、改修後・運用中における保守記録・点検記録を体系的に管理することが重要です。例えば、空調機器・ダクトの清掃履歴・フィルター交換履歴・湿度・温度の測定記録・空気中微生物検査結果などを記録します。 こうした記録は施設内部での監査や外部監査(保健所等)の際に証拠となるだけでなく、トラブル防止にも資するものです。また、定期点検・保守契約を専門業者と締結して、点検間隔・チェック項目・報告形式を明確に定めておくことが望ましいです。 さらに、目視検査・臭気調査・表面拭き取り検査・空気サンプル採取などを定期的に行い、異常を早期に発見する体制を作ることが必要です。異常が認められたら改善措置を即座に計画・実行できるようにすることも含まれます。 具体的な事例を見ることで、どのような改修が実際に有効であったかがわかり、また自施設でどのような選択肢があるかの参考になります。ここではいくつかの国内事例を取り上げ、改修前・改修後での変化や、その過程・注意点を詳しく紹介します。 ある中規模病院では、旧式の空調ダクトが腐食・結露を頻繁に起こしており、吹出口からの風に湿った臭いが混ざるという苦情が多くありました。改修前はダクト内の断熱材が劣化しており、結露水がその断熱材表面に停滞していたこと、ダクトの曲がりくねった部分や枝分かれ部で空気流が滞る部分があったことなどが問題でした。 改修では、新しいダクト材に交換し、ダクトの曲がりを減らし、取り外し可能な内部アクセス口(点検口)を増設しました。断熱カバーを新しく設け、結露防止のための断熱・気密処理を徹底しました。さらに、ダクト交換と並行して空調機本体の洗浄・コイルの再防錆・ドレンパンの排水路の見直しも行われました。 改修後は、吹出口からの臭いがほぼ消失し、廊下の湿度上昇も緩やかになりました。患者・スタッフからの苦情が大幅に減り、空気の流れが改善されたことで冷暖房効率も上がり、エネルギー消費量の削減も確認されました。 別の病院では、共用廊下の壁紙の黄ばみ・黒ずみ・カビ臭がひどく、来院者からの評判も悪くなっていました。湿度が高い季節には壁紙の継ぎ目からカビが広がることがあり、床タイルの目地にも黒い汚れが見られました。 この施設ではまず、湿度管理を徹底するために廊下部分の換気口・排気ファンを追加し、給気口を増設しました。壁紙を剥がし、下地を乾燥させ、カビ防止機能をもつ壁材・塗料を使用して改装。床タイルの目地も防カビ性目地材に張り替え、目地幅を狭め、清掃しやすくしました。手すりやスイッチプレートなどの金属・プラスチック部分も抗菌・防臭コーティングを施工しました。 改修後は確かに壁の黒ずみ・シミが減り、漂っていたカビ臭も消え、清潔感が向上したとの感想がありました。また清掃回数を増やしたことで、日々の清掃負荷は多少上がりましたが、それを上回るクリーン環境の維持・来訪者の安心につながったという報告があります。 医療施設や病院のカビ問題は、見た目や臭いの不快感だけでなく、患者やスタッフの健康を脅かす深刻な問題です。特に空調ダクト内のカビや共用スペースの湿気は、日常の清掃では対応しきれない領域であり、専門的な知識と技術が必要です。 そこでご紹介したいのが、株式会社タイコウ建装が展開する「カビバスターズ大阪」および「カビ取リフォーム東京・名古屋」です。私たちは、カビ除去とリフォームを一括で対応できる数少ない専門業者として、多くの医療機関・施設様にご信頼いただいております。 弊社が採用している**MIST工法®**は、建材を傷めることなく、根こそぎカビを死滅させる独自開発の除カビ技術です。MIST専用の薬剤は、素材の特性に合わせて都度調整されており、木材や石膏ボード、繊細な医療施設の内装材にも対応可能です。さらに、人体に安全でありながら強力な分解力を持ち、病院のような高い衛生環境が求められる現場でも安心して導入できます。 また、カビを除去した後には防カビ剤による持続性の高い予防処理を実施。霧状の除カビ剤が素材内部まで浸透し、長期間にわたり再発を防止します。仕上げの抗菌処理では、空中に浮遊するカビ胞子まで無力化し、空間全体の安全性を高めることが可能です。 弊社株式会社タイコウ建装は、建築・内装の専門工事業者として30年以上の実績を持ち、病院・福祉施設・商業施設・住宅など多様な分野でのリフォームを手掛けてきました。設計・施工・管理まで一括対応できる体制を整えており、お客様とのヒアリングをもとに衛生性・安全性・利便性を考慮した最適な空間づくりをご提案いたします。 特に、以下の点において弊社のリフォームは多くの施設から支持されています。 素材選定の専門性:カビ・湿気に強い建材、防カビ仕様の内装材などを多数取り扱い 空調・換気設計の改善提案:湿気のこもらない通気性のある空間設計 施工中の安全管理:患者・利用者への影響を最小限にする工期管理と安全施工 医療施設に特化した実績:院内の機能を理解した改修計画と対応力 これにより、カビ除去とリフォームをワンストップで実現できる唯一のパートナーとして、高いご満足をいただいております。 カビは見えないところで着実に拡がり、設備・建材の寿命を縮めるだけでなく、施設の信頼性を損ねてしまう可能性があります。特に空調系統・共用部・水回りのように人の出入りが多く、湿度変化が激しい箇所には、早めの診断と適切な処置が求められます。 もし「どこから臭っているかわからない」「改修してもまたカビが出る」「空調がカビ臭い」などのお悩みがあれば、ぜひカビバスターズ大阪またはカビ取リフォーム東京・名古屋にご相談ください。株式会社タイコウ建装が誇るプロの技術で、施設の清潔・安心・快適をトータルでサポートいたします。1. 病院・医療施設におけるカビ発生の主な原因
1.1 建物構造・素材と改修の影響
1.2 空調・換気システムの不具合とダクト内部の湿気
2. 廊下・共用スペースでの臭い・見た目問題が起きる理由
2.1 通気の悪さと湿度蓄積のメカニズム
2.2 表面の清掃不良と素材(壁・天井・床材)の問題
3. 空調ダクト内のカビとそのリスク
3.1 空気中の胞子拡散と院内感染の可能性
3.2 空調システムの維持管理/清掃・フィルター交換の頻度
4. 改修時に行うべきカビ対策設計のポイント
4.1 素材選び・防湿対策・断熱構造の改善
4.2 換気設計・湿度制御システムの導入
5. 病院で採用されるプロのカビ除去方法の比較
5.1 高圧洗浄/薬剤処理 vs 専門工法(例:MIST工法®)
5.2 ダクト清掃・UV/抗菌コーティングなどの追加対策
6. 廊下や共用エリアでの小規模対策・日常メンテナンス
6.1 定期清掃・見える部分の簡易除菌
6.2 臭い対策(空気清浄機・消臭剤・通気改善など)
7. 法令・ガイドライン・医療施設の衛生基準
7.1 建築基準法・保健所等の規制・指針
7.2 保守記録・点検記録の管理方法
8. ケーススタディ:改修による改善事例
8.1 ダクト交換や空調改修でのビフォー・アフター
8.2 廊下・共用部での臭い・外観改善実績
カビ取り・カビ対策はカビバスターズ大阪、カビ取リフォーム東京・名古屋へ
独自のカビ除去技術「MIST工法®」
株式会社タイコウ建装のリフォーム事業の強み
病院・医療施設のカビ対策はプロの手に