問題提起
高気密高断熱住宅は快適で省エネですが、実は湿気や結露がこもりやすく、カビの温床になりがちです。正しい換気計画や含水率の管理を怠ると、見えないところでカビが広がり、健康や住宅の耐久性に影響を及ぼす恐れがあります。
記事を読んで分かること
このブログでは、カビが発生しやすい条件(温度・湿度・含水率)とともに、高気密住宅に適した換気方式の選び方、結露対策、日常の湿度管理法、収納スペースの注意点などが明確に理解できます。
記事を読むメリット
この記事を読むことで、気密住宅の特性を活かしながら、カビリスクを抑えて快適な住環境を維持するための実践的ノウハウが手に入ります。施工チェックや専門技術による再発予防にもつながり、安心して暮らす備えになります。
1. 気密住宅におけるカビ問題とは
高気密高断熱の住宅は、省エネルギー性能が高く快適な居住空間を保ちやすい一方で、湿気のこもりやすさがカビ問題の引き金となることがよくあります。特に気密性が高いほど外気の流入が制限されるため、湿度の逃げ場がなく、壁の内部や収納スペース、窓周りなどにカビが発生しやすくなります。住宅の性能を最大限に活かしながらも健康被害や建物劣化を防ぐには、カビ対策を前提とした設計・管理が不可欠です。
1-1. 高気密高断熱住宅でなぜカビが発生しやすいのか
高気密住宅とは、隙間を極力少なく設計・施工された住宅を指します。冬場でも室内の暖かい空気が逃げにくく、省エネで暖かく過ごせるのが特徴ですが、その反面、湿気も室内にこもりやすくなります。例えば、調理中の湯気や入浴後の蒸気、洗濯物の部屋干しによる湿気などが排出されにくいため、結果的に湿度が高くなり、カビが生えやすい環境を作ってしまうのです。
また、壁や床、天井に用いられる断熱材の内側で結露が発生しやすく、目に見えない場所でカビが進行してしまうケースも少なくありません。とくに冬季は、外気温との差によって壁の中やサッシ周辺での結露が深刻になり、そこに含水率の高い建材やほこりが重なると、カビにとって最適な繁殖条件が整います。
さらに、機械換気を適切に運用しないまま居住することで、室内の空気循環が滞り、換気不足によるカビリスクも高まります。このように、住宅の性能が高いからといって安心するのではなく、性能に応じた湿度管理と換気計画が重要になります。
1-2. カビ被害による健康・住宅への影響
カビは単なる見た目の問題にとどまらず、人体にも大きな悪影響を与えます。特に小さな子どもや高齢者、アレルギー体質の方はカビの胞子を吸い込むことで、喘息やアレルギー性鼻炎、皮膚炎などの症状を引き起こすリスクが高まります。目に見えない場所でカビが繁殖していると、自覚のないまま体調不良の原因となってしまうこともあるのです。
また、住宅自体へのダメージも深刻です。木造住宅の場合、構造躯体にカビが生えると木材が劣化し、強度が損なわれる恐れがあります。さらに腐朽菌が同時に発生すると、柱や梁などの重要な部位が崩れやすくなる可能性も否定できません。断熱材にカビが発生すれば、断熱性能も低下し、せっかくの省エネ住宅が台無しになります。
このようにカビは、住む人の健康と住宅の寿命の両方に影響を及ぼす存在です。とくに高気密高断熱住宅においては、目に見えない部分の湿気がカビの温床になりやすいため、定期的な点検と正しい管理が必要不可欠です。
2. カビ発生の条件:温度・湿度・含水率とは
カビは、温度・湿度・栄養源・酸素の4つの要素が揃うと爆発的に繁殖します。とくに高気密高断熱住宅では、このうち「湿度」と「温度」が安定的に高くなりやすいため、放置しておくと目に見えない箇所でカビの温床ができてしまうのです。さらに「含水率」が高まることで、建材内部までカビが浸食する危険性が高まります。ここでは、カビが発生・繁殖する具体的な条件を詳しく解説します。
2-1. カビが増殖しやすい室内温度と湿度の目安(20〜30℃/湿度60%以上)
カビがもっとも活発に繁殖する温度帯は20〜30℃とされており、まさに人が快適と感じる室温と重なっています。そのため、高断熱性能により一定の室温が保たれる気密住宅は、カビにとっても居心地の良い環境といえるでしょう。
次に重要なのが湿度です。カビは空気中の湿度が60%を超えると活発になり、70%以上で一気に増殖しやすくなります。日常生活の中で湿度が上昇する要因としては、調理時の蒸気、入浴後の浴室、室内干しによる蒸発水分、加湿器の過剰使用などが挙げられます。これらが積み重なって室内の湿度が高止まりすると、壁紙の裏や床下など、目の届かない箇所で静かにカビが広がっていくのです。
実際に、湿度が65%以上の状態が24時間以上続いた場合、その場所の表面にカビの胞子が付着していれば、数日で繁殖が始まります。湿度コントロールがいかに重要かが分かるデータといえるでしょう。
2-2. 含水率と内部結露:壁内や床下での湿気の蓄積
住宅の建材には一定の水分が含まれており、これを「含水率」と呼びます。木材の含水率は通常10〜15%が望ましく、それ以上になるとカビが発生しやすくなります。たとえば、施工後間もない段階で換気が不十分な場合、乾燥しきっていない木材に湿気が加わり、含水率が20%以上になることでカビが発生してしまいます。
また、気密性が高いがゆえに、室内外の温度差が激しくなりやすく、それにより「内部結露」が発生します。内部結露とは、壁の中や断熱材内部で起こる目に見えない結露のことで、これは外からでは気付きにくく、放置すると木材や断熱材の内部にカビが広がってしまう非常に厄介な現象です。
床下や天井裏など、点検しづらい場所に含水率の高い状態が続くと、カビのみならず白蟻や腐朽菌などの発生にもつながり、住宅そのものの寿命を縮めてしまう恐れがあります。こうしたリスクを回避するためには、建材選びや施工時の乾燥管理、そして日常の換気と除湿対策が欠かせません。
高気密住宅において換気は、ただの空気の入れ替えではありません。湿気・カビの排出、室内空気の浄化、温度・湿度のバランス調整など、住宅の寿命や住む人の健康を左右する非常に重要な要素です。しかしながら、せっかく機械換気を導入していても、計画が不十分だったり、運転が適切でなかったりすることで、その効果が十分に発揮されないケースが多く見られます。ここでは代表的な換気方式と、実際の換気計画のポイントについて詳しく解説します。 住宅に導入される換気システムには主に「第1種換気」と「第3種換気」の2つがあります。 第1種換気は、給気・排気の両方を機械で行う方式です。熱交換器が付いたタイプも多く、外気を室温に近づけて取り込めるため、冷暖房の効率を下げずに換気が可能というメリットがあります。高気密住宅との相性が非常に良く、安定した換気量が確保できるため、カビや結露のリスクも軽減できます。 一方、第3種換気は給気を自然に、排気を機械で行う方式です。コストが比較的安く、設置も簡単なため広く普及していますが、気密性の高い住宅においては外気の自然流入が難しく、給気が不足することがあります。その結果、計画的な換気が機能しなくなり、カビのリスクが高まる恐れがあります。 高気密高断熱住宅には、やはり第1種換気の導入が推奨されます。とくに寒冷地や多湿地域では、熱交換型の第1種換気を採用することで、温度差による結露を防ぎながら、室内空気の質を保つことができます。 適切な換気システムを導入していても、設計が不十分であれば意味がありません。特に重要なのは、「給気口と排気口の配置」です。たとえば、給気口と排気口が近すぎると、外気がそのまま短い経路で排出されてしまい、室内の空気が十分に入れ替わらない「ショートサーキット現象」が起こります。 また、湿気の多い場所(浴室・脱衣所・キッチン)から効率よく排気できるようにし、乾燥しやすい居室や廊下などには給気口を設けることで、住宅全体の空気の流れをつくることが可能です。この流れがスムーズであればあるほど、湿気や汚染物質は滞留しづらくなり、カビのリスクを大幅に減らすことができます。 さらに、居室のドアの下に適切なアンダーカットを設けたり、空気の流れを遮らない内装設計にするなど、細部への配慮も欠かせません。換気は単なる機械設備ではなく、住宅全体の設計思想と一体となって機能するものだということを忘れてはいけません。 気密住宅では、室内と屋外の気圧差にも注意が必要です。この気圧差が換気の効率や湿気の移動に大きな影響を与えます。とくに、気密性が高い住宅で換気設備が正しく設計・運用されていないと「負圧状態」が発生し、外から湿った空気が隙間から侵入してカビの原因となることがあります。ここでは、気圧管理の基本とカビとの関係について詳しく解説します。 負圧とは、室内の気圧が外よりも低い状態を指します。この状態になると、室内に空気を取り込もうとする力が働くため、隙間や壁のわずかな裂け目から外気が引き込まれる現象が起こります。高気密住宅ではこの隙間が極めて少ないはずですが、施工精度や設備の不均衡によって「局所的な負圧」が発生することがあります。 たとえば、排気ファンの能力に対して給気が足りないと、室内の空気がどんどん外に排出され、代わりに壁体内や床下から湿気を含んだ外気が吸い込まれる事態になります。これが断熱材の内部に入り込み、壁内結露やカビを引き起こすのです。 このような負圧状態は、気づかないうちに住宅全体の健康を損ねていくため、特に注意が必要です。 負圧状態のまま生活を続けていると、特定の部位に湿気が溜まりやすくなり、カビの発生リスクが格段に高まります。たとえば、壁の中や床下、小屋裏などは空気の流れが悪く、湿気が滞留しやすい場所です。ここに外気から引き込まれた水分が加われば、条件が揃い、すぐにカビが繁殖してしまいます。 また、冬場に室内の暖かい空気が壁内に漏れ出して冷たい外気と接触すると、内部結露が発生します。負圧によってこの現象が頻繁に起こると、断熱材が濡れた状態になり、断熱性能が劣化するだけでなく、カビや腐朽菌の温床となります。 適切な気圧バランスを保つには、給気と排気をきちんと設計し、バランス型の換気設備を導入することが大切です。気密測定で数値(C値)を確認しながら施工することも、非常に有効な対策となります。 結露はカビを引き起こす直接的な原因のひとつです。室内外の温度差によって発生する水滴が、壁の中や窓周りに溜まり、湿度の上昇とともにカビの発生を誘発します。高気密高断熱住宅では、温度差が大きくなる冬季に特に注意が必要であり、適切な結露対策と含水率の管理が重要です。 結露対策としてまず取り組みたいのは、断熱性能の向上です。外気との接触面にあたる窓や外壁部分は、熱の出入りが最も激しいポイントであり、結露の発生源となりやすい箇所でもあります。 近年の住宅では複層ガラス(ペアガラス)や樹脂サッシ、アルミ樹脂複合サッシなどが主流となっており、これらを導入することで外気の冷たさが室内側に伝わりにくくなり、ガラス面の結露を大幅に抑えることができます。また、断熱材の施工精度を高めることも重要です。断熱材の継ぎ目に隙間があると、そこから冷気が侵入し、内部結露の原因となるため、施工時には隙間のないよう丁寧に取り付ける必要があります。 浴室、洗面所、室内干しスペースなどは、特に湿気がこもりやすく、局所的に結露が発生しやすいエリアです。これらの空間には専用の換気扇を設け、使用後には必ず運転する習慣を身につけることが大切です。 室内干しを行う際には、除湿機や換気扇、サーキュレーターなどを併用して、湿気をこもらせない工夫をしましょう。また、洗濯物が集中しやすい部屋は、できるだけ一時的な使用に留め、乾いたらすぐに片付けることもカビ防止につながります。 浴室については、入浴後に壁や床に残った水分をタオルで拭き取ったり、30分以上換気を行ったりするだけでも、結露やカビの発生をかなり抑えることが可能です。 高気密住宅において湿度のコントロールは、日々の生活習慣と密接に関係しています。どれほど換気や断熱性能が優れていても、日常の行動が湿気をこもらせるようでは、カビの発生を完全に防ぐことはできません。ここでは、普段の生活の中でできる湿度管理と清掃の工夫について詳しく紹介します。 室内湿度を一定に保つことが、カビ対策において最も基本的かつ重要なポイントです。理想的な湿度は50〜60%であり、これを超えるとカビが繁殖しやすくなります。とくに梅雨や冬季の結露時期には、除湿器の使用が非常に有効です。 最近の除湿機は湿度センサーが搭載されており、設定湿度を自動で維持する機能もあります。リビングや寝室などの広い空間にはパワーのあるコンプレッサー式除湿機、浴室やクローゼットなど狭い空間にはデシカント式が適しています。 また、エアコンの除湿(ドライ)モードも活用しましょう。特に夏場は冷房とドライを適度に切り替えることで、室温と湿度のバランスを保つことができます。加湿器を併用している場合は、湿度計で常にモニターし、加湿しすぎないよう注意が必要です。 換気設備が適切に機能していても、フィルターが詰まっていれば空気の流れが滞り、換気不良から湿気がたまりやすくなります。給気口・排気口・換気扇のフィルターは、月に1回を目安に清掃する習慣をつけましょう。 とくに、浴室やキッチンの換気扇は油汚れや埃がたまりやすいため、目詰まりを放置すると大幅に排気能力が低下します。また、家具の背面やクローゼットなど、通気が悪い場所に空気の流れを作るためにも、壁との間に隙間を確保するなどの工夫が必要です。 さらに、窓を開けての自然換気も効果的です。気温が穏やかな日は、1日に数回5〜10分程度、対角線上にある窓を開けて空気を入れ替えると、湿気の滞留を防ぐことができます。 収納スペースは通気性が悪く、外気との接触も少ないため、湿気がこもりやすい場所です。普段目に見えないためにカビが繁殖しても気付きにくく、衣類や布団に被害が広がることも少なくありません。ここでは、収納スペースでのカビ対策と管理方法を解説します。 押入れやクローゼットは、気密住宅において「空気の動かない場所」として最も注意が必要です。特に北側に設置されている収納は、日光が当たらず冷えやすいため、結露が発生しやすくなります。さらに、衣類や布団が詰め込まれていると、内部の空気の流れが遮断され、湿度が高く保たれてしまいます。 このような状態が続くと、カビが繁殖するのに十分な環境が整ってしまいます。実際に、クローゼットの奥や衣装ケースの裏側など、空気の動かない場所でカビが広がっていたという事例は後を絶ちません。 収納スペースの湿気対策には、除湿剤や調湿シートなどの専用グッズが有効です。とくに、繰り返し使える珪藻土や炭の除湿剤はコストパフォーマンスにも優れています。また、収納ケースを床に直接置かず、すのこやキャスター付き台に載せることで、床との間に空気の流れを確保できます。 定期的に収納内部を点検し、湿度が高いと感じたら扉を開放して換気することも忘れずに行いましょう。湿度計を設置して管理するのもおすすめです。衣類や寝具は、収納前に完全に乾燥させることが重要です。 高気密高断熱住宅におけるリフォームでは、断熱材の追加や窓の交換といった物理的な性能向上ばかりに注目が集まりがちですが、同時に「換気計画の見直し」と「施工の精度」が極めて重要です。既存住宅の断熱性を高めると、もともとの換気設計では対応できなくなり、カビや結露のリスクが逆に高まるケースもあります。ここではリフォーム時に見直すべきポイントを詳しく紹介します。 断熱リフォームや窓の高性能化によって住宅の気密・断熱性能が上がると、自然換気が機能しにくくなります。以前は、隙間風や開口部からの熱の出入りによって自然と換気されていた家でも、断熱改修後にはその空気の動きが遮断され、湿気や二酸化炭素が室内にこもるようになります。 そのため、断熱性能の向上と同時に、「換気計画の再設計」が必要不可欠です。リフォーム前の換気設備をそのまま使い続けるのではなく、気密性向上に応じて、給気・排気のバランスを再度検討し、必要であれば第1種換気の導入を視野に入れるべきです。 また、窓を高断熱化することで窓周辺の結露は減る一方で、壁内の結露リスクが高まることもあるため、内装や壁内の通気経路、断熱材の配置についても見直すことが求められます。 リフォームによって住宅の気密性が向上したかどうかを確認するために重要なのが「気密測定(C値)」です。C値とは、建物の床面積あたりに存在する隙間の量(㎠/㎡)を表す数値であり、値が小さいほど気密性が高いことを意味します。 リフォーム後もこのC値を確認しないままでは、換気設備が正しく機能しているかの判断ができません。とくに、隙間からの空気漏れがあると、計画通りの換気が行われず、湿気が溜まりやすくなる原因になります。 さらに、気密・断熱工事は非常に繊細で丁寧な施工が求められるため、信頼できる技術者の選定が重要です。施工会社の実績や評判、使用している断熱材や施工方法の説明を受け、自分たちの住宅に最適な提案ができるかを判断材料とすることが大切です。 家庭内での対策だけではどうしても対応しきれないカビ問題に対しては、専門のカビ除去技術を活用することが効果的です。とくに高気密住宅では、目に見えない箇所のカビが深刻な問題となるため、プロの力を借りる選択も視野に入れたいところです。ここでは、弊社が提供する「MIST工法®」による安全かつ効果的なカビ対策について紹介します。 MIST工法®は、素材を傷めずにカビを根こそぎ除去することを目的に開発された独自の除カビ技術です。従来のようにブラシでこすったり、塩素系の薬剤で強引に漂白する方法とは異なり、カビの状態や素材の特性に応じて薬剤を調整し、最も適切な処理を行うのが特徴です。 この工法では、まずカビの菌糸や胞子を専用剤で分解し、その後に洗浄処理を行うことで、目に見えない奥深くに存在するカビまでしっかりと除去します。木材や布地、石材といったデリケートな素材にも対応でき、歴史的建造物や寺社仏閣などでも導入実績があります。 さらに、使用する専用剤は工業排水試験や安全性試験に合格した人体に優しい成分で構成されており、小さなお子様や高齢者のいる家庭でも安心してご依頼いただけます。 MIST工法®のもう一つの強みは、「再発防止」への徹底した対応です。カビを除去した後、そのまま放置してしまうと再び胞子が付着して繁殖する恐れがあります。そこで、除去後に防カビ専用剤を用いて対象素材にコーティングを行い、再発を長期間防ぐ処理を行います。 この防カビ処理には、即効性・持続性・安全性の三要素が揃っており、空気中に漂うカビの胞子にも対応可能です。特殊なミスト状の処理剤が素材の内部まで浸透し、カビの細胞膜を破壊することで、カビの増殖自体を未然に防ぐことができます。 さらに、作業後の空間全体に対して抗菌処理も施すことで、カビの再発だけでなく、雑菌やウイルスの抑制にもつながる効果が期待できます。高気密住宅のように密閉性が高い空間では、このような処理によって空気環境全体の健全化が図られるため、快適で安心な住まいを長く維持することが可能になります。
高気密高断熱住宅は、快適な温熱環境と省エネ性能を兼ね備えた住まいとして、多くの方に選ばれています。しかしその一方で、湿気や空気の流れが制限されやすく、適切な管理を怠るとカビや結露といった重大なトラブルを引き起こすリスクも抱えています。ここまで解説してきたように、カビの発生を防ぎ、健康で長く快適に暮らすためには、換気、湿度管理、建材の含水率、施工の精度など、さまざまな観点から総合的な対策が必要です。 高気密住宅でカビを防ぐための基本は、「換気」「湿度管理」「施工精度」の三本柱を確実に押さえることです。まずは計画換気を正しく設計・運用し、室内に湿気がこもらないようにすること。そして湿度が60%を超えないように日常的に管理し、結露を発生させない環境づくりが求められます。 また、建築やリフォームの際には、断熱材の隙間を無くすような丁寧な施工が必須です。さらに、C値の測定によって気密性を客観的に確認し、それに応じた換気・断熱対策を講じることが、将来的なトラブル防止につながります。 このように、建築段階から日常管理までの全体像を見渡して対策を講じることで、カビの発生リスクを大幅に抑え、健康で快適な住環境を維持することができます。 高性能な住宅であっても、住み手が適切な管理を怠れば、性能が十分に発揮されないばかりか、カビや劣化を招いてしまいます。だからこそ、日常的な点検と清掃、湿度管理、換気状態の確認が重要です。湿気がたまりやすい箇所を把握し、早めに対処する習慣を持つことが、カビトラブルの予防につながります。 また、住宅の目に見えない部分で進行するカビや結露の問題には、プロの技術が必要不可欠です。弊社のMIST工法®のように、素材にやさしく、安全性の高い方法でカビを根こそぎ除去し、防カビ処理を行うことで、再発を防ぎながら安心できる住まいを実現できます。 快適な暮らしを維持するためには、「住宅性能の高さ」だけでなく、「その性能を活かすための正しい知識と管理」が求められます。家を大切にすることは、家族の健康と安心を守ることにつながります。あなたの大切な住まいが、カビのない健やかな空間であり続けるよう、ぜひ本記事を参考に、できることから対策をはじめてください。 高気密高断熱住宅におけるカビの問題は、単なる見た目の不快感を超え、健康被害や住宅性能の劣化といった深刻なトラブルにつながるものです。こうした住宅特有の課題に対し、確実かつ安心の対応が求められる中、私たち株式会社タイコウ建装が提供する「カビバスターズ大阪」「カビ取リフォーム東京・名古屋」では、カビ除去とリフォームをワンストップで対応できる体制を整えています。 当社が独自に開発した**MIST工法®**は、素材を削ったりこすったりせず、素材の特性に応じた専用剤で根本からカビを分解・洗浄する新しい除去技術です。木材、石材、布地など繊細な素材にも対応可能で、カビを傷跡なく取り除くことができます。しかも使用する薬剤は人体に優しく、小さなお子様や高齢者がいるご家庭、医療・介護施設でも安心してご依頼いただける安全性を実現しています。 さらに、除去後には再発防止の防カビ処理を施し、空間全体に持続的な抗菌効果をもたらします。空気中のカビ胞子までも抑え、より快適で健やかな住まい環境を提供いたします。 カビ問題の多くは、建物の老朽化や断熱・気密性の不備、換気計画の甘さといった住宅性能の問題が根本にあります。だからこそ、「カビを除去して終わり」ではなく、カビが再発しにくい住環境を根本から見直すことが大切です。 弊社では、カビ除去と同時に断熱改修・気密改善・換気設備の導入といったリフォーム工事を一括でご提案・施工することが可能です。部分的な修繕から、間取り変更を含む全面リノベーションまで、住宅全体の健康を支える高品質なリフォームを手掛けています。 例えば、壁内の断熱材を交換しつつ、MIST工法でカビを除去する施工や、窓の断熱性能を向上させながら結露リスクを軽減する改修など、住宅性能と衛生環境の両面からアプローチいたします。 断熱・気密性能向上に特化:高気密高断熱住宅のノウハウを活かし、省エネ性能の高いリフォームを提供 住まい全体の健康を考慮:カビや結露の原因を追究し、根本解決につながる構造的アプローチを実現 一級建築士・施工管理技士が監修:提案から施工まで専門家が一貫して対応し、確かな品質を担保 アフターサービスも充実:施工後の定期点検や、湿度・換気状態のチェックなど、長期的に快適な住環境をサポート カビ除去だけでなく、その原因から住宅性能の改善まで一貫して対応できるのが、株式会社タイコウ建装の最大の強みです。 カビバスターズ大阪では関西エリア全域を対象に、カビ取リフォーム東京・名古屋では関東・中部地域のお客様に対応しております。カビに悩まされている方、住宅のリフォームを検討中の方は、ぜひ一度ご相談ください。専門スタッフが現地調査を行い、最適な解決策をご提案いたします。3. 換気計画の重要性と種類比較
3-1. 第1種・第3種換気システムの特徴と選び方
3-2. 換気経路の設計ポイント:給気・排気のバランス
4. 負圧・正圧問題がカビに及ぼす影響
4-1. 高気密住宅における負圧とは何か
4-2. 負圧がもたらす湿気侵入とカビリスク
5. 結露対策と日の含水率管理
5-1. 断熱材と窓の性能向上(複層ガラス・断熱性サッシ)
5-2. 室内干しや浴室などの局所結露防止法
6. 日常の湿度コントロールと清掃習慣
6-1. 室内湿度を50〜60%に保つ方法(除湿機・エアコン設定)
6-2. フィルター・換気口の定期掃除と通気の確保
7. 収納・押入れ・クローゼットに潜む見落としリスク
7-1. 通気の悪い収納スペースがカビの温床になる理由
7-2. グッズ活用と定期点検で湿気を防ぐ工夫
8. リフォーム時の換気計画見直しと施工精度の確保
8-1. 断熱改修や窓交換時の換気計画再設計の重要性
8-2. 気密測定(C値)の確認と施工技術者選びのポイント
9. カビ予防のプロ技術:MIST工法®による安全な除去と再発防止
9-1. 自社開発のMIST工法®とは?素材にやさしいカビ除去技術
9-2. 除菌後の防カビ処理と持続性を高める効果
10. まとめ:高気密住宅で快適・健康に暮らすために
10-1. 換気・湿度管理・施工の三本柱でカビ対策を徹底する
10-2. 日常点検とプロの力を活用した安心な住環境づくり
カビ取り・カビ対策はカビバスターズ大阪、カビ取リフォーム東京・名古屋へ
MIST工法®による素材に優しいカビ除去
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タイコウ建装のリフォーム事業の特徴